翌日、土曜日の朝。
琵琶湖は薄グレーの世界。
お楽しみ。ホテルの朝食。
普段はビュッフェですが、新型コロナウイルス対策として、洋食のセットに変更されています。
まず供される飲み物たち。
そして、パンプキンスープ、パン(クロワッサンとフレンチトースト)、サラダ、ヨーグルト。
パンプキンスープ好きの私としては小躍りですね。ビュッフェだったらおかわり3杯はしていることでしょう。
そして、ふわとろオムレツ、ポテト、ベーコン、ウインナー、ロマネスコ。
中央の赤いのは近江八幡名物の赤こんにゃく。赤いので唐辛子?と思われるかもしれませんが、辛くはなく、ミニ酸化鉄という成分によるそうです。通常のこんにゃくより、私はこっちの方がなめらかな食感で好きですね。
さて、そろそろ部屋からの風景も見納め。
おっ、さっきまで隠れていた山が、その姿を現してくれました。雲の隙間に青空も。
本日の行き先も、ネコ男氏セレクト。
近江八幡市にある西国三十三所第三十一番札所、長命寺へ向かいます。
朝方の青空は一瞬で、再び激しく雨が降る中、近江大橋を渡り湖東へ。
走ること約1時間ほどで、近江八幡市に入りました。標高333mの長命寺山の山腹まで、山道を登ります。
山裾には日吉神社と宿坊がいくつかありました。落ち葉がたくさん散らばっており、道は広くはありません。
雨は霧雨のような小雨になり、長命寺の駐車場に到着。我々と入れ替わりに、参拝者の車が去っていきました。他に気配はなしです。
あっ!亀さん出た。石碑背負うタイプ。どうして亀なんでしょうね。
総持寺にもありました。あちらは耳と牙がついてましたが、こちらは実物に近いタイプ。
レストハウス。雨のせいもあり寂しげな雰囲気。そして彦根発竹生島行き船の看板をガン見中のネコ男氏。
ここを越えて先を行くネコ男氏の「うおぉ。すげぇー!」という歓声が聞こえて来ました。
慌てて追いつくと…。
ひゃーー。これはスゴイですわ!
雨に濡れた石段の遥か上に、冠木門が見えます。
これは振り返ったところ。石段は下の方から続いており、808段あるそうです。
昔の巡礼者は、竹生島から船でやって来て、歩いて登って来た。すごいですね…。
それでは早速、登り始めます。私はビニール傘を杖かわりに。石段はなかなか急な角度ですが、去年行った和歌山新宮市の神倉神社の急峻過ぎる石段と比べたら、手すりもあるし、ちゃんと石段になってるし、ありがたい。
聖徳太子禮拝石。
長命寺は聖徳太子が開祖と言われています。
武内宿禰(たけのうちすくね)公が、この地の柳の木に長寿祈願を彫ったところ、300歳まで生きたといわれています。長命寺の名称は、ここから来てるようです。いや長命にも程があるな300歳て。宿禰公もお願いしたもののビックリしたんではないでしょうか。「うーん。100歳ちょっとくらいで良かったんやけど。まだまだヤバいくらいに高速で石段登れるわワシ…」とか思ったんじゃないかと。
後に聖徳太子がこの地に来た際に感銘を受け、十一面観音を彫り、安置されたそうです。
参道の大樹が素晴らしい。
霧?もや?で白くけぶり、神秘的な雰囲気が高まります。
冠木門に到着。
手水舎。
ここからもう少しだけ石段があります。
琵琶湖が見えてきました。
本堂下の石組みが、パズルをぴったり合わせたみたいで、すごいですね。
ここは古いお札などが納められていました。
気になる立体的な絵馬が。2柱の白い龍神と、仏様。文字が読めないので分からないですが、竹生島の後に巡礼に来たのであれば、ひょっとして弁天様とか?
三重塔。
閼伽井堂。中を覗いてみると、正面に小さめの千手観音像。下は水がありました。
護摩堂。
やはり、我々以外に参拝者の姿はありません。
境内にあった屋根瓦っぽい置物。よく見ると亀。ダブル亀。しかも下の方は耳ありで、総持寺の亀さんを彷彿とさせる表情。
本堂。室町時代の建立です。どっしりとした落ち着いた佇まい。
内陣中央には秘仏である観音様をおさめた厨子があり、左右に毘沙門天と不動明王。
ご本尊は厳重な秘仏で、前回は2009年に、61年ぶりにご開帳されたそうです。
スイーツ巡礼のご案内。お参りとスイーツのセット、なんかいいですね。
本堂で購入。近江八幡発祥の「飛び出し坊や とびた君」の交通安全お守り。とびた君ファンの私としては見逃せないコラボアイテム。
本堂のすぐ西側にある三仏堂。
渡り廊下で繋がってます。
廊下にあった小さな祠。「○痘神(○部分の漢字がわからず)」とあります。
護法権現社。草創に関わる武内宿禰公をお祀りしています。
お寺の方から「お時間があれば、奥の石段の上へどうぞ。眺めがいいですよ」とのご案内をお聞きしました。雨も上がり、薄く霧がかった中、行ってみたいと思います。
右は鐘楼かな?左は如法行堂。
山の中へ。太郎坊権現の看板が見えてきました。
「おおっ!天狗さんやっ」とボルテージ急上昇。
ダキニ天尊のお社。お稲荷さんですね。
開けた景色の場所に出てきました。
下から見たところ。大きな岩がありますね。
太郎坊権現祠への拝殿。
ここからちょっと急な石段を登ります。
太郎坊権現。
長命寺の総鎮守。普門坊という超人的なお坊さんが、お寺を守護するために、天狗に変じたものといわれています。
祠から振り返ると、大きな岩と琵琶湖の景色が広がっています。とても清々しく、気持ちがいいです。
太郎坊権現がお祀りされるのもうなづけますね。
ここから琵琶湖へフワッと飛んで行かれる姿が想像出来そう。
素晴らしい場所でした。本堂への道を戻ります。
さて、ここから最後の目的地へ。
続く!