yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

物体X

私は、れっきとした成人女性である。
それゆえに、このことは、ここに書いても許されるものなのか、今まで迷った挙げ句、やめておいた事なのだが、本日、勇気を3ミリくらい出して、書いてみることにしました。

たぶん同じ思いをされている方は、たくさんいらっしゃるのではないだろうか。



以下、ビロウなお話になりますので、苦手な方は、スルーして下さいませ。


食事をすると、それが体内で分解され、栄養素となるが、外に出たがる物体Xが、ありますね。
アイドルは物体Xをしないと言いますが、残念ながら私は一般人なので、物体Xらしき得体のしれぬ何かが、お腹の中にある。

基本的に、私はその物体Xとは良好な関係を築いており、毎朝、「おはよう!」と挨拶している間柄だ。
ところが、たまに、毎朝会えない日が、二、三日、続く時がある。
今日も、そんな感じであった。
私は気が気ではない。冷たい珈琲牛乳や、繊維質の野菜のスープなどを飲んでも、姿を現さない。

そんな時、物体Xは、急に思い出したかのように、ドアを叩くのであった。
「すいませーん。ここんとこご無沙汰してましたけど、用事が済んだので、外に出たいんやわー」と。
で、こちらも「よしきた。待ってたよ」と喜んで個室へ向かう。さぁ、ここからが、勝負である。

そういう時、物体Xの先端(?)部分は、硬くなってしまっている。つまり、真綿の如くデリケートな出口の扉にさしかかる時に、すっごく痛い。
当然、出口を管理している私は、「ちょ、ちょっと待った!いたたたた…ストップ!」と、制限をかける。
しかし、物体Xは「なんでですか」と強行突破しそうになる。「だーめだッて言ってんでしょーが」と私は眉間に皺を寄せて、それを止める。
ハァハァと息をつきながら、やっぱり今回もこうなったか…と、肩を震わせる。

イメージ図。

上記の強行突破→待て待て、を何回も繰り返すうちに、私は額に汗を浮かべ、死すら覚悟する。
無理やりの場合、出口付近に重大な損傷を与える可能性がいなめない。難儀である。
しかし、このまま物体Xが停滞したままだと、自分はどうなってしまうのか。
あまりのつらさに、救急車を呼ばなくてはならない場合、どう言えと。「すいません。トイレで、物体Xが出せなくて、痛くて、助けてください」とか?いやだ。そもそもどんな姿で担架に乗せられて運ばれるのか。脈拍を計られながら、救急隊員さんに「行きつけの病院はありますか?」「最近、何を召し上がりましたか?」「最後にXを見たのはいつですか?」とか聞かれるんだろうな。自分が乗るだけならまだしも、父か母が同乗でもしようものなら、もう恥ずかしくて泣けてくる。そして病院について物体Xを脱出させ、出口あたりに損傷がないか、医師にチェックされるんだきっと。最後に「えーとね。規則正しい食事をしてくださいね」と諭され、トボトボと病院から出て、秋の空を見上げるのだ。

いやだッ!いやだッ!

という事を考えながら、身体をちょっとひねったり伸ばしたりして、物体Xの形態変化を促してみたりする。
つらい。
呼吸が乱れてきた。このまま呼吸困難になって意識不明の重体で発見されるのでは。そして夕方のニュースで「本日正午すぎ、京都市在住の事務員yukixさんが、お尻を出したまま、トイレで倒れているところを、同居の家族が発見。病院に運ばれました。女性は今も集中治療室で意識不明。現在、事件の可能性を視野に入れ、京都府警による捜査が行われています」と流れるのだ。

いやだッ!もっといやだッ!

そして、私は、考える事にも疲れ果て、「いきまない。自然にまかせる。もうなるようになれ。いざとなったらヒサヤ大黒堂があるさ」思考にうつる。しばらく、じっと前方を見据え、物体Xの微細な動きを見守る。
しばらくすると、アラ不思議、物体Xは、多少の痛みを与えながらも、意外と素直に、硬化させた頭部分を、すんなり出口から通過した。
私は心の中で快哉を叫ぶ。
きた!
よし!

身体中の力が抜け、彼らが脱出終了したあとも、1分ほど、じっとしていた。 このとき、私の脳裏には、「アルプスの少女ハイジ」のOP曲が流れる事も、僭越ながら付記させていただく。

ああ、良かった…。
さぁ、出口の損傷チェックだ。
ちょっと、ひりひりするけど。大丈夫そうだ。意外と頑丈らしい。


お読みいただきまして、誠にありがとうございました。
今日、久々に痛い思いをしたので、思わず書いてしまいました。
こういうビロウなお話は、普段はあまり話さないのだが、何かの折に「実は…」と恥じらいつつ話すと、「えっ。実は私も」という方が、意外と多く、ホッとする。
友人いわく「一人で悩むより、話してアドバイスを共有する方がいいのよ」と。全く同感である。勿論、TPOを踏まえてだが。

まー、あれですね。
やっぱり、食べ物はバランス良く食べないと、痛い思いしますね。

あまり、まとめになってないな。