和歌山の友人、安珍さんの元へ発つ朝。
あれ。これは…。
寝床から飛び起き、大急ぎで着替え、電光石火で顔を洗い支度し、15分後に家を出る。「私って、その気になれば15分でやれるんだ」ということが解った。
京都駅に到着し、和歌山への特急列車「くろしお」に飛び乗り、とりあえず、ホッとした。
お昼前に、友人の安珍さんと再会し、車にて、紀美野町の山中にある、土曜日にしか開かないパン屋さん「岳人」へ連れていっていただく。
街を抜け、田園を抜け、桃の林を抜け、山道をぐるぐると上り、なんかもうすごい絶景かな、という場所に、現れる。
古民家を利用したカフェスペース併設のパン屋さん。山奥ですが、お客さんは、続々とやってくる。
我々もパンを買い、飲み物を注文し、イートイン。建物の中にお座敷席があるが、今日は春の陽気なので、外で食す。
私の珈琲。焼きカレーパン。
友人の黒糖チャイ。なめこのような形のは、ベリーケーキ。
目の前には、春の息吹に萌える紀州の山。桜がちらほら咲いている。
ほっこり。
蛇口。
離れかな。お手洗いがある。表には、薪がたくさんありますね。
目にうつるいろいろなものが、すてきだのう、と思う。
なつかしいような気持ちになる。
こういったイスに座って、ぼんやりするという至福。
黒いタイルの小さなかまどが、いいですね。現役ではない…かな?かまど部分に南瓜が入ってました。
中のお座敷で足をのばして過ごすのも、よろしおす。
紀州の山の空気を堪能し、車にて、「だるま岩」を観に行く。
川の中に、巨大な岩があり、その形容から、そう名づけられたそうだ。
途中「メロディロード」という、謎の道路を通る。何かの仕掛けで、道路を走ると、その区間だけ、「見上げてごらん夜の星を」が流れるのだが、かなり具合の悪いひとが「ヴヴ…ヴヴ〜ヴヴヴ〜…」と唸っているかのような音に聞こえるので、メロディロードであることを知らぬまま、夜間、一人で走ろうものなら、かなり怖いと思う。
車窓より、「だるま岩」を拝見。きよらかな渓流の途中に、確かに、巨大な岩が鎮座していた。
というような意見をかわしつつ、車は、一路、有田へ。
車窓の風景は、山から、徐々に海辺へと変化していく。素晴らしい環境だ。このへん、いつも和歌山のポテンシャルの高さを感じる。
有田のみかん畑を抜け、大きなタンカーが係留されている港の工業地帯を横目に、車はどんどん進む。
そして、海辺の倉庫改造カフェ「rub luck cafe」に到着。
海だ。
倉庫を改造した2階建てのカフェ。
まず入ってすぐの所に、かまくらのようなものが。安珍さんのお友達の陶芸家さんの作品。靴を脱いで、中に入ることができる。
1階で注文するシステム。
2階へ上る木の階段。
広々とした二階席。海から差し込む光が、やわらかい。
海に面した席は人気が高く、常に満席。空いた瞬間に、それを待っていた人が移動し、埋まっていく。
よって、最初にこちらの席に鎮座。
番号札B。
京都にはない贅沢なスペースの使い方。ゆったりしています。
ピアノもあり。
はしごが気になる。
我々も、海に近い席に移動してみる。
カップル率、高し。
しらす丼とカシスソーダ。友人は、サンドイッチとスープとミルク?かな。
階段裏の秘密の小部屋っぽいスペース。
そこかしこに、アートでフリーダムな雰囲気。
ハンモックがあって、そこで寝ている人もいた。
夕方。
そろそろ、帰途につく為に、駅へ向かわねばならない。
海に名残を惜しむ。
安珍さんと、またしばしの別れ。電車に乗り込み、JR大阪駅に着。
京都行きの電車に、乗り換える。
友人に会えて、とても嬉しかった。また行こう。