yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

七夕と弁才天

朝から、暑い。

照りつける太陽の中、奈良へ。
久しぶりに神戸に行こうかなと思いながら、途中、やはり奈良の法隆寺へ行こうかなと変更し、近鉄奈良線の車内で、奈良の行事を検索すると、「興福寺 弁才天供」の文字が目に飛び込んで来た。
ヨシこっちだ!と瞬時に目的変更。一人だとこういうのが気軽にできる。

窓の向こうに、平城宮跡が見えてきた。

近鉄奈良駅着。涼しい車内から、熱気の中へ。たちまち汗が噴き出す。
でも、あれなんですってね。クーラーの中にずっといて汗をかかないと、いざ発汗した時に体臭がきつくなる、って何かで読んだ気がする。ので、ちょこちょこ発汗しといた方がいいのかな。

閑話休題
駅前のもちいどのセンター街は、七夕ムード。

街行く人々の願いが、短冊に記され、日の光に揺れている。


まずは、お昼ご飯。迷った末に、やはりココ。ベトナム料理「コムゴン」。


休日のお昼時ということもあって、店内は大盛況。なんとかカウンター席に座ることができた。ここ、やっぱり人気高いですね。おいしいもんね。

フォーランチ。
鶏肉のフォー、煮豚と高菜のごはん、野菜のピクルス、えびせん付きサラダ、レモンとパクチー。卓上のチリソース、ナンプラー、味噌などは、お好みで。880円なり。

フォーのスープ。一口飲んで、「なんでこんなにおいしいの!?」と、やっぱり、今回も唸った。
煮豚と高菜のご飯には、砕いたピーナッツも。食感が面白く、これはお家でもマネしたい。
今回も美味しくいただきました。


さて、興福寺
暑さに体力を奪われつつ、たどり着いた南円堂。


三重塔。国宝である。
平安時代の建築様式を伝える貴重な建物。
平安時代ですって。さすがに、まだ私は生まれてないわ。

普段は、中を見ることはできない。年に一回、七月七日の七夕、つまり今日だけ、扉が開け放たれ、東面に鎮座する「窪弁才天」が御開帳されるのだ。

興福寺弁才天は、弘法大師が、天川の弁財天社より勧請したと言われている。
頭上には鳥居、翁頭蛇身の宇賀神を戴き、八本の手には、それぞれ、宝珠、三又戟、宝輪、弓、剣、鍵、宝棒、矢を持つ。
写真撮影もスケッチも禁止。というわけで、実際に目で見るしかない。
なよやかな雰囲気で琵琶を弾いているイメージがあるが、そうではない。どん、と構えた感じである。
私は、二十歳になる頃から、車にて、吉野の山奥を抜け、天川の弁財天社へお参りに行くのが、好きだった。一人で行くこともあるし、友人らと行くこともあった。天川の独特の雰囲気が好きで、年に一回は行こうとしていた。天川村の溢れる緑、清流、弁財天社の清らかな空気、天然温泉、嗚呼、書いてるだけで行きたくなってきた。
しかし、ここ5年ほどは、行けていない。天川が、もうハンパなく遠い、ということもあり、なかなか行く機会を逃していたのだ。
今日、電車の中で天川の弁財天を勧請した「弁才天供」の記事を見て、これは行かねば!と思った次第である。

どっしりと鎮座まします窪弁才天像を拝謁し、自分がものすごくお世話になった先生と再会したかのような気持ちになった。
「がんばってんの?そういや、アナタ、三弦やってんだよね。ちゃんとお稽古してんの?」そんな感じで話しかけられているような気がするが、これは間違いなく私自身の心の声であり「さ来週、本番やし、そろそろ暗譜せんとヤバイ」という気持ちが、そうさせているのだろうな。

ハイ、明日からとりかかります!

三重塔を後にし、猿沢池へと延びる石段を、下りた。


猿沢池の亀たち。


お花。


西寺林商店街。



あまりに暑いので、ならまちのカフェ「PAO」で、アイスコーヒー。


お向かいにある和菓子屋さん(名前失念)が、リニューアルオープンされていて、広く大きく、シャレオツなお店になっていた。昔ながらの和菓子から、現代風のセンスを感じる和菓子。さらに、喫茶室が増設されていた。残念ながら満席だったので、また今度。


せんとくん


「ぜいたく豆本舗」で豆菓子を買う。福だるま、梅豆、磯豆、ささかりんとうが好き。


夕刻になっても暑くて、歩き回るのがしんどい。
この暑さの中、浴衣着て、弦抱えて、汗だくで演奏するのかと思うと、毎年毎年、ゾッとする。
ゾッとするのに、やめないっていうのが、ツンデレだが、醍醐味なんだな。

今宵の七夕、笹の葉さらさら。みんなの願いがかないますように。