yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

海だ!山だ!筋肉痛だ!紀南紀行

連休を利用し、紀州へ。
今回は、和歌山市内ではなく、紀州の南、紀南へ。
本州最南端の潮岬から、橋杭岩熊野古道を巡る旅。もちろん、太平洋のおいしい魚介も。
さすがに、日帰りでは無理な日程なので、一泊二日で、行ってまいりました。

旅のスタート。京都駅。


特急くろしおの発車時刻まで、少し時間があったので、構内のカフェにて、たまごサンドモーニング。


特急席の座席には、このような広告が貼られていた。「旅の原点、和歌山へ」。


和歌山駅に到着し、友人、安珍さんと合流。安珍さんの愛車、安珍号のお世話になり、紀南へと向かった。
高速を降り、海沿いの道に出ると、一気に気分が盛り上がりますな。
周参見(すさみ)にある道の駅「すさみイノブータン王国」へ。


王国でありますが、イノブタ様が早速売られております。


お土産コーナーの奥に、噂の「王国貴賓室」が…。わくわくわくわく。


王と王妃のおなーりー。
いざ、謁見!!


と、イノブータン王国を満喫し、車はさらに南へ。
本州最南端、潮岬。

潮岬といいますと、台風の際に、「ただ今、台風は潮岬を通過中です!!!」とテレビでよく聞くわけですが、その通り、台風銀座の潮岬。本日は美しく晴れ渡っている。


潮岬タワー。



の、横にある売店&レストランにて、昼食タイム。

いずれも美味しそうな、海の幸。
近畿大学本マグロ丼が人気だそうです。


私たちは、立ちイカ丼。新鮮なイカのお刺身の乗った丼、梅そうめん、お味噌汁、惣菜、お漬け物がついてきます。


イカが、甘くてとろける……。
至福。


イカの美味しさにとろけたところで、移動。
安珍さんおすすめのパン屋さん「nagi」へ。

島の山の中にある、なんともナチュラルでかわいらしいお店。こんな離島の山の中なのに、車で乗り付ける人が、続々と。カフェも併設しており、オープンテラスもありました。
和歌山には、紀美之町の山奥パン屋「岳人」のような、山の中に、突然出現するベーカリー&カフェが、とても多い気がする。うらやましい。


そして、いざ、串本の橋杭岩

長い年月をかけて、波によって浸食された大きな岩が、一列に並んでいる。
とても不思議な光景だ。


大きな岩が、ごろごろ。今は、満潮時と比べると、潮が引き始めている時間帯。


海がとても綺麗。


橋杭岩の前は、道の駅になっていて、地元の方たちによる、獅子舞が披露されていた。


獅子舞のお神楽が聞こえる中、橋杭岩を臨む岩の上に座っていると、「思えば遠くへ来たもんだ」と、しみじみ感慨深いものがあった。


老舗の和菓子店「儀平衛」にて、金柑ジェラートもなか、を買った。

もなかの皮の中に、金柑を練りこんだジェラートと、あんこが入っている。
非ッ常〜に美味しいです!これ。



夕闇迫る中、いざ、熊野本宮へ。
13日は、ピンクリボン活動の一環で、熊野本宮の大斎原(おおゆのはら)にあります大鳥居が、ピンク色にライトアップされるのだ!という情報を、安珍さんが得、「よし、行くべ」と、決意を固め、向かったのである。

深き熊野の山々と、流れる熊野川を車窓に、向かうこと約1時間後、熊野本宮大社前に到着。

日はとっくに落ち、この時点で、「熊野本宮大社がライトアップされている」と勘違いしていた我々は、大社の境内が、まぎれもなく真っ暗闇であることに、驚く。
本殿へと続く、鳥居の奥の石段は、まさに漆黒の闇で、「もうヒトが入っていい空間ではない」という雰囲気が、ビシバシ伝わってきた。
「大社ではなく、大斎原の大鳥居がライトアップされている」ということがわかり、ホッと胸をなでおろし、いざ、大斎原へ。おお、人の気配がする。よかった。
今の熊野本宮大社は、元々は、この大斎原に本殿があった。しかし、川の災害により本殿が壊れてしまったので、現在の場所になった、ということだったと思う。

お宮の田園の向こうに、大きな大きな鳥居が…写真ではわかりづらいのですが、ピンク色に、ライトアップされていた。


大鳥居まで行くことが出来る。近づくにつて、大鳥居の大きさに圧倒される。平安神宮の鳥居とどちらが大きいのだろう。


月と大鳥居。


いやー。ええもん見れたわぁー。と、ホクホクしつつ、熊野本宮大社を後にした。
帰り道は、街灯がほとんどない、熊野の山沿いの道を、走って行く。道路が2車線あるので大丈夫ですが、コレ、1車線で、もっと山道だと、私だったら、とても運転できないだろうな。


那智勝浦に戻り、いざ、晩御飯。
マグロ料理のお店「那智」へ。人気店のようで、大盛況。


マグロづくし定食。
ねぎとろごはん、お味噌汁、お漬け物、キハダマグロのお刺身(マグロの種類は日替わり)、マグロカツ、マグロの燻製のようなもの、マグロのオイル煮サラダ。

うまいもんはうまい!
これに尽きますな。普段、あまり進んでマグロを食べることは少ないのですが、これは、毎日進んで食べたい!
ご馳走様でした。

宿に戻って、チーズ鱈とスミノフと淡麗Gラベルで乾杯し、源泉かけながしの温泉にて疲れを癒し、ほっこりと、勝浦の夜は、過ぎていくのでした。



二日目の朝。漁船が行く。


かつお?まぐろ?どっちだったかな。大漁大漁。


車にて、いざ、那智山へ。
昨晩の熊野本宮大社は、10年ほど前に来たのですが、那智の方は初めてだ。

飛瀧神社。既にマイナスイオンが溢れている。


鳥居をくぐって、長い石段を下って行く。
とても気持ちがいい。重ね重ね、本当に気持ちがいい。


那智の滝


熊野独特の烏牛王符を買い求めた。文字が、熊野の神の使い「やたがらす」になっている。


やたがらすのおみくじ。



石段を下ってきたということは、今度は登らなくてはならぬ。
運動不足の私は、途中で息が上がり、「もうこれ以上坂道はムリではなかろうか」と思いつつ、安珍さんの励ましをいただき、さらに坂道をのぼり、熊野那智大社へ。

古の昔、熊野古道を歩いてやってきた人々…。
ほんとに、よく歩けるね!?と思わずにはいられない。うん、山だから、坂道や階段が多いのは、当然だね。やー、ほんとにすごいよ、昔の人は…。
という感じの事を思いつつ、坂道を登りきると、安珍さんが「ここから参道だよ」と笑顔で上方を見上げるのであった。
そこには「ここは、四国のこんぴらさんなのですか?」と思えるような、延々と続く、石段が。

口からエクトプラズムが出た。
永遠に続くかのような石段を、必死で、ひぃひぃ息をきらしながら、登り始める。
参道脇には、お土産屋さんがあるが、正味の話、そっちを見ている余裕はゼロ。
途中、足を止め、小休止を入れつつ、足を引き上げる。
長い直線の石段が終わったと思ったら、次の長い石段。
終わったと思ったら、次の長い石段。
秋の爽やかな空気の中、わたしは汗だくである。草間やよい手拭いを首に巻き、前方を颯爽と上がって行く安珍さんの後姿を拝む。

安珍さん、どうか、安珍さんのペースで、先に行っておくれ」
身軽で元気で体力のある彼女は、あっという間に、私の視界から遠く離れて行き、消えた。

行き交う人々を見ると、ご高齢の方々もたくさんお詣りされていて、「この石段を登らはったんやな。すごい…」と思うと同時に「私がおばあちゃんになったら、たぶん"下で待ってるし登っといで"と言い、茶屋でお茶でもすすっていることだろう、と想像した。


途中、30秒ほど立ち止まってじーっとしていたせいか、苦しさの限界を超えたランナーズハイ状態のようなものがあり、ぱぱぱぱぱぱーっと駆け上がれるような時もあった。(もちろん、そのあとはゼェゼェいっていたので、あまり意味はない)

すでに安珍さんの姿はない。なんだその体力。さすがだ。やっぱ、人間は運動しないとダメだわ。

そして、本殿への最後の石段。

「ガチで魂だけ補陀落渡海しちゃいそうだよ。那智なだけに」と、あやうく臨死体験しそうになりながら、やっと、本殿に到着。

なんと、爽快なことか。
やたがらす。


境内にある那智の楠。和歌山県指定文化財。中は空洞で、お詣りすることができる。


お隣の青渡岸寺。西国巡礼の第一番の札所。


伝統ある木造建築。


遠く、那智の滝が見えた。


下りは、上りよりも楽ちん。安珍さんとともに。


那智山より、一路、和歌山方面へ向かう。
昨晩は暗くてあまりよく見えなかった、熊野本宮へと続く山々。川の色はエメラルドグリーンだった。


道の駅「ちかつゆ」にて、お昼ご飯。うめたまごうどん&めはり寿司のセット。


時折曇りつつも、太陽が降り注ぐ、美しく神秘的な熊野の自然に別れを告げ、安珍号は、途中、渋滞に捕まりつつも、無事に、和歌山市内に到着。
一人だと、なかなか行くこともない紀南の旅、素晴らしいエスコートの安珍さんがいてくれたおかげさまで、大満喫させていただきました。


そして、いま、京都の自室にて、PCにてブログ文を打ち込んでいるわけだが、すでに、両足が「ぷるぷる」している。明日の筋肉痛がオソロシイ。