yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

天川村へ

17日の土曜日、奈良県の秘境、天川村へ行ってきた。
約10年ぶりの再訪である。
キャッチフレーズは「天の国 木の国 川の国」。

修験道の聖地大峯山のふもと、熊野川の源流である清流、天ノ川が流れる山間の小さな村だ。天川には、日本三大弁財天の一つである天河大弁財天社が鎮座し、芸能の神として奉られている。

午前7時に、車で長岡京市を出発し、約2時間後、吉野川の流域を通過。
道路案内標識に「天川」の地名が出てくる。


古い町並み。


道の駅、吉野大淀iセンターに到着。地元の野菜、花、工芸品などが沢山販売中。梨、ジャガイモ、茄子、バジル、ニンニクなどを購入。


約1時間後、新川合トンネルを抜け、天川村に到着。
台風接近につき、あいにくの曇り空。


天河大弁財天社に到着。


手水は龍神


石段を登ると本殿がある。


本殿は、奥に向かって高く階段上になっており、晴れた日などは日の光がさして神々しい。暗くて見えづらいが、賽銭箱上には大きな五十鈴(いすず)がある。

五十鈴は、天河大弁財天社に古来より伝わる独自の神器。
古事記にて、アマテラスオオカミが岩屋にこもってしまった際に、アメノウズメノミコトが舞った時に用いた神代鈴と同じものであるとの伝来だ。

向かい合う形で、能舞台がある。


社務所で、御守りと御朱印をお受けし神社のお向かいにある来迎院へ。
猫さん発見。


奈良県の県指定特別天然記念物「坪内のイチョウの巨樹」。
樹齢は800年を超えてるといわれている。
木の側に立つだけで、包み込まれるよう。


駐車場に停めた車に戻ると、パラパラと雨が降ってきた。ギリギリセーフ。
車を走らせ、みたらい渓谷に向かう。雨も上がってきた。
徒歩でハイキング中の方々も多い。


みたらい渓谷。
大峯山を源流とする山上川が造り上げた美しい渓谷。
昔々、南朝の皇族方が敵から身を守る為に避難した場所という伝説もあり、ロマンを感じる。
レストランみたらいの駐車場に車を停めると、いきなり、ダイナミックな風景が。水はエメラルドグリーンに透きとおり、底まで見せる。


急な階段があるので、スニーカーや登山靴が妥当。私はサンダルで登ったが、足下が湿っているので滑りそうで怖い。
吊り橋に見えない吊り橋、哀伝橋。渡ると揺れる。


橋の下は、涼やかな水が流れる渓谷。
高所恐怖症&あまり泳げない私は、別の意味でちょっとヒヤヒヤ。


この辺で、清流に触れてみよう。
冷たくていい気持ち。


更に上へ登っていく。
山の方から、涼やかな風が吹き、雲の晴れ間からは日差しも差し込み、汗がさーっとひいていく。



マイナスイオンと絶景に癒やされたところで、早めだが、次はお腹を満たしに行く。洞川(どろかわ)温泉にあるお食事処「きらく九兵衛」。


お座敷の窓の向こうは清流。


川には魚も泳いでいて、日の光がキラキラと輝き、綺麗です。


めはり寿司定食。きつねうどん、めはり寿司(おにぎりを高菜のお漬け物で包んだもの)、くるみとあさりの佃煮。

天ぷら定食。かなりボリューミー!
白ご飯、お味噌汁、お漬け物、抹茶塩でいただく天ぷら(海老、さつまいも、椎茸、南瓜など)、冷奴、酢の物(茗荷、紅白なます、蒟蒻)、煮物(ひじき、豆の甘煮、ちくわ、牛蒡と蓮根きんぴら)、具だくさん卵焼き(豆と甘煮椎茸入り)。

他に、鹿のお刺身のついたもみじ定食や、鮎の味噌煮定食、湯豆腐定食などもあり。麺類や丼ものの単品もある。
個人的には、天ぷらがさくさくで、まったく胃もたれしない。そして冷奴のお豆腐がやたら美味。天川の名水で仕込んではるんだろう。また来たい。

午後12時半頃、洞川温泉にて入浴。

お昼どきという時間帯のせいか空いており、ほぼ貸し切り状態。施設は清潔で、檜の内湯と、露天岩風呂がある。いずれものびのびと入浴。
出る頃には、ハイキング帰りの方々や地元の方々が来館し賑わっていた。時間帯によっては混んでいるかも。
お風呂上がり、天川村の名水「ごろごろ水」を飲む。


天川村を出立。約1時間ほど走った後、明日香村に寄り道。
飛鳥時代の史跡が数多く残されており、古代史ロマン溢れる地域だ。
観光客も多く、レンタサイクルを借りて、聖徳太子蘇我一族所縁の寺社や遺跡を巡るのが楽しい。

国営飛鳥歴史公園石舞台地区。
のどかな緑地で、家族連れを中心に、沢山の人々が憩っている。
ステージもあったので、何かイベントをしていたのかも。


石舞台古墳
国の特別史跡に指定された、墳時代後期の古墳。
墳丘が失われ、横穴式石室が露出している。埋葬者としては、当時の有力者であった豪族の長、蘇我馬子が有力。


中の石室に入る事が出来る。
岩の総重量は約2300トン、特に天井石は約77トンとかなりの重量。
よくこんなものを作ったもんだ。

この石室に葬られた飛鳥時代の誰かは、どんな風景を見て生き抜いて来たのか。


「あすか野ログハウス」にておやつタイム。


果肉入りソフトクリーム。各種500円。凍った果実をソフトクリームと共にマシンに入れる。


手前はあすかベリー(ブルーベリー)。奥はあすかルビー(いちご)。
なかなかええお値段だけあって、美味しい!
野外の気温のせいで、周りのクリームがどんどん溶けてくる。私は「溶けたアイスクリームを許せない」性癖を持っているので、追われているかのような凄い勢いでクリームを口に運ぶのであった。

昔は、地道で6時間かけて、山を越え山を越え山を越え山を越えて来た交通の難所、秘境天川村
今は、ナビを使い高速やバイパスを駆使し、ほぼほぼ3時間で到着することが出来る。喜ばしい反面、難所を越えたどり着いた到達感が、少し懐かしい気もする。