yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

熊野紀行その4・熊野古道、大門坂

新宮市の熊野速玉大社から、那智勝浦町那智山へは、車で30分ほどでした。

熊野那智大社へは、6年前くらいに、和歌山在住の友人、安珍さんとやって来ました。久しぶりです。
今回は、大門坂から熊野古道を歩いてみる事にしました。幸い、雨も止んでくれています。
大門坂駐車場に車を停めて、数分歩くと、道沿いに大門坂の案内が見えてきました。

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ちなみに、昔は大きな門があったので、大門坂と名付けられたそうですよ。
全長600メートル。高低差100メートル。距離は短めですが、石畳の坂道が続くので、足元は歩きやすい靴がいいです。

静かな集落で、南方熊楠が3年間逗留したという大阪屋旅館がありました。

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鳥居が出てきました。おぉ…熊野古道ぽい。
振ヶ瀬橋という朱塗りの橋を渡ります。

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左手に、平安時代の装束で熊野古道での記念写真を撮影出来るお店がありました。

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そして、この先、タイムスリップしたかのような世界が広がっていました。

思わず、「すごい」と声が出ました。
樹齢約800年の夫婦杉が、まるで狛犬のように道の両側に聳え立っています。

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夫婦杉の間を通り、石畳に足を踏み入れると、ひたすら感動しました。
写真に映っているお二人は、欧米からのご夫婦でした。このように、大門坂から那智大社飛瀧神社では、欧米系の旅行者の姿が多かったです。どうして?と思っていましたが、後で旅行本を見たところ、スペインにある巡礼の道と、日本の熊野古道は、友好関係にあり、共通の御朱印帳があるらしいです。それで、海外からの巡礼の方が、わざわざ来られているんですね。

ゆるやかな石段の坂道が続きます。
先程の神倉神社の急峻な石段を思い出すと、なんて安全な道なのだろうと思ってしまいますが、石組み自体はゴツゴツしている所もあるので、油断は禁物。

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多富気王子跡
熊野古道には、王子と名のつく場所が沢山あり「九十九王子」と言われています。
これは、熊野詣にやってくる皇族や貴人のために、熊野修験者が作り、守護を祈願された場所だそうです。

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樹齢800年の楠の大樹。

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往路は、すれ違う人は10人くらい。ほぼ欧米の方でした。
私と同じ方向に進む人とは、全く行き合いませんでした。古来の面影を濃く残す、緑深い熊野古道で、しばらく私一人だけという時間が多く、とても贅沢な体験をさせてもらっている気がしました。

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十一文関跡。関所があったんですね。知りませんでした。
ここでお金がなくて先に行けない!という庶民は、熊野詣にやって来る貴族の荷物を運んだりして労働力を提供して通り抜けたとか。

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右手の方向を見ると、樹木の間から遠く那智の滝が見えました。
うわぁ…と感動しました。
私ですら感動したので、古来、熊野詣の為に長い長い古道を歩いて来た巡礼の人々は、涙が出るほど感激したのではないかな。

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森が途切れて、先に石畳の終わりが見えて来ました。熊野那智大社が近づいて来ました。

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先に、飛瀧神社の方へ。山から流れ落ちる那智の滝が見えています。

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その前にお昼ごはんをば。
「美山亭」のラーメンとめはり寿司のセット。
胡麻豆腐と黒豆が付いています。

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めはり寿司とは、高菜のお漬物で包んだおにぎりです。目を見張るほど大きいという意味でついた名前らしいです。
朝3時起きで、パンを1個食べただけだったので、お腹ペコペコでした。美味しかったです。

さて、燃料も入ったところで、飛瀧神社へ。
その5に続く!