近江八景の一つ、瀬田の唐橋を渡り、琵琶湖を右手に眺めながら、30分ほど北上。
浜大津のあたりは、車などで来る機会がままあるので見慣れた風景ですが、比叡山の麓、坂本あたりは初めて来ました。独特の雰囲気があり、駐車場に入る前からワクワク。
日吉大社に到着。ここも初めて来ました。
比叡山の麓、平安京の表鬼門に鎮座し、約2100年前に創祀された全国3800余の分社の総本宮。
車で山の中に進んで行く所から圧倒されました。
予想以上に広い!すっごーい!と。
菌神社や伊砂砂神社、建部大社は事前に予習してましたが、日吉大社は予定していなかったので、フワッとした知識のまま来ました。
駐車場はこのような日吉大社の森の中。
車から出ると、広がる森林。
いま、自分が神社のどのへんにいるのか、全く分からず…慌てて駐車場受付でもらった境内MAPを開きました。
とりあえず近くに見えたお宮からスタート。
本当は、ここからではなく表参道まで出てからお参するルートの方がいいと思われます。しかしこの時の私は「ま、とりあえず行くべ」的な行き当たりばったり傾向が出て、そのまま進みました。
日吉大社は、境内には約40のお社があり、その中でも西本宮、東本宮など、山王七社と呼ばれる大きなお社が、広い森の中に鎮座しており、その総称なのですね。
最初に恵比寿社に参拝。11日は、ちょうど十日えびすの残り福の日でした。
いい感じの石段が見えて来ました。御本殿に日が当たり、神々しい。
白山宮。
御祭神は菊理姫命。
このあたりで「あれ?裏から来た?私、参道を間違ってる?」と気づく。
いつか白山神社と白山比売神社にも参拝したい!と熱望しています。実現出来る日を夢見ながら参拝。
白山宮のすぐお隣に、宇佐宮。
御祭神は田心姫命。
西本宮。御祈祷や神事などが執り行われています。
手水舎。写真撮影のアングルを失敗して、上の方が切れてしまったのですが、後ほど出てくる日吉大社独特の山王鳥居の上部のような形をしていました。
拝殿。こちらの中でも、ひっきりなしに新年の御祈祷が行われていました。
西本宮御本殿です。神職さんが祝詞を奉納されていました。御祭神は大己貴神。
御本殿の床下には、かつて「神仏習合」時代に仏事を営んだという「下殿」と呼ばれる部屋があり、特別参拝の時に入る事が出来るそうです。
他のお宮もそうでしたが、御本殿の周りには水路が巡り、山の上流から流れてきた水だそうです。
この水路は境内のあちこちを走り、歩いている時も、綺麗な澄んだ水を眺め、小川のせせらぎのような音を聞く事が出来て、すごく良かったです。
去年、上賀茂神社に参拝した時も、境内には「ならの小川」が流れていて、非常に清々しく、なんだか眩しいほどでした。それと同じような印象を受けました。
顔出し看板。お猿ですね。
ここでようやく、日吉大社といえば神猿であるということを思い出す私。西本宮楼門の屋根を支えているという「棟持ち猿」を見逃しました!残念。
さて、参道を降りていくと、先ほどお参りした宇佐宮と白山宮の正面参道が見えました。こっちからだったのね…。
日吉の神様のお使い。神猿さん。
お昼どき。お腹すいたな〜と思いながら参道を下ります。
山王鳥居。神仏習合の信仰を表す独特の形。合掌鳥居とも呼ばれます。
そうそう、本当は最初にここをくぐっていくのよね、と思いつつくぐりました。
大宮橋が見えました。
橋の手前、大宮川に下りる事が出来るところがありました。
求法寺、走井堂。元三大師堂ともあります。
境内に普通にお寺のお堂があるのが不思議な感じ。
旧竹林院前の鳥居を抜けると、琵琶湖の方へと続く道路が見えます。晴れていたので、青く美しい琵琶湖が広がっていました。
鳥居のすぐ側に、早尾神社。
何故か石段をダッシュで駆け上がる。
最後の5段くらいで息が切れ、ゼェゼェしました。
お賽銭箱もなく、正直、寂しい感じ。なんとなく、がらーんとしたような…。
石段の上から。下にある六角堂は、かくれん坊地蔵尊がお祀りされています。
こちらは日吉東照宮へと続く石段。
石組が上へと続いていく美しい景色でした。(でも登らず)
再び日吉大社境内に戻り、ニ宮橋を横目に見ながら、大宮川を渡ります。
東本宮への参道。
神門までの間にも、摂社末社がお祀りされていました。
猿の霊石。
正面から見た凹凸が、しゃがみこむお猿さんに見えることから、こう呼ばれています。うん、確かにそう言われると見える!見えるぞ!
神門前。
すぐ左手に、樹下宮。御祭神は鴨玉依姫命。本殿のご神座の真下に霊泉の井戸があり、以前はご神水を採っていたそうです。
東本宮。御祭神は大山咋神。樹下宮の鴨玉依姫命とご夫婦だとか。
大物忌社。
ここで大物忌神社と一緒に、早尾神社と名前が書かれた額が表示されていました。
ひょっとしたら、さきほどの早尾神社の御祭神は、今はこちらでお祀りされているのかもですね。
さて、東本宮の御本殿の周りを時計回りに進んだところ、「え?ん?ん?」と思わずガン見してしまいました。
可能な限りズームで撮影しました。
こちらに背を向けた狛犬さんの頭部に被る位置にあるのが、東本宮御本殿の茅葺屋根ですが、白い湯気のようなものが立ち昇っているのが、分かりますでしょうか。
他に気付いている参拝者はおらず、「疲れ目かすみ目じゃないよね…?」と思いつつ、そのまま東本宮を後にしました。
帰宅してからネットなどで調べたところ、夜間の雨や露で冷たく湿った茅葺屋根が、日の光を浴びると、このように湯気のようなものが立つ事があるそうです。主に秋の早朝に見られる事が多いらしいです。
茅葺屋根って、呼吸してるんですね。
珍しい、いいものを見せてもらえました!
滋賀県には、まだまだ行きたい社寺がたくさんあるので、ちょくちょく遠征しようと思います。
そして、晩ご飯は奮発。精進落としの気持ち(笑)。
中トロといくらのにぎり。美味しゅうございました。