yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

薬師寺

春日大社から発ち、久しぶりにお向かいの東大寺…はまたの機会として、車で約15分ほど走った西の京エリアにある、薬師寺へ。
かなり久しぶりです。10年ぶりくらいかな。

 

駐車場に車を停めると、ちょうど大型バスの団体さんもやって来ました。おじいさんとおばあさんが沢山降りて来られて、とても楽しそうにされていました。
団体さんの最後尾について歩いている途中、休ヶ岡八幡宮というお宮が見えてきました。立ち寄ります。

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薬師寺を守護するお社で、寛平年間(889〜898)に、大分県宇佐神宮から勧請されました。
御本殿は修繕中で、こちらに仮宮が設けられていました。ご神像である八幡三神は、今は奈良国立博物館に寄託されているそうです。

 

八幡宮を出て参道を進むと、30代くらいのがっしりしたお坊さんが歩いてこられました。全身生成色のざっくりした法衣で、素足に草履か下駄。「おはようございます」と挨拶しつつ、「ヒー、真冬の野外で素足かぁ」と、ダウンジャケット、ニット帽、裏起毛タイツの"冬の三種の神器"を身につけた私は、思わずぶるぶるっとなりました。

 

孫太郎稲荷神社。
こちら、お参りしていませんが、帰宅後に由来など調べますと、特に薬師寺と関係はないそうです。栃木県から姫路、そして奈良へとお引越しをされてきたお稲荷様だそうです。

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南受付。
ここで料金を支払います。

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手水舎。

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境内社がありました。左は平木大明神。右は弁財天社。社殿の感じからすると、かなり昔から鎮座されているのではないかと。

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若宮社。

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中門。仁王様の色彩がカラフル。爽やかな色彩。

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お線香をば。こんな束の状態で火を付けるのは初めて。誰もいないのをいいことに、中の方まで火ついてる?大丈夫?としつこく種火にかざしたので、周りだけ燃え落ちるんじゃないかとドキドキしました。

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中門をくぐると一気に視界が広がり、白鳳伽藍と呼ばれる壮美な佇まいが目に飛び込んできます。

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写真では伝わりづらいのですが、現地でその場に立つと、スカーーッと風が抜ける感じで、とても爽快!

法相宗大本山天武天皇が皇后の病気平癒を祈願し、藤原京に建立。平城京遷都の際に、現在地に移築されたそうです。


西塔。兵火で焼失し、昭和56年に453年ぶりに創建当時の白鳳様式をもって復興。中には釈迦八相像が納められています。公開はされていません。

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修復工事中の国宝、東塔。
六重に見えますが、各層に裳階(もこし)をつけた三重の塔です。この姿が律動的な美しさを保ち「凍れる音楽」という愛称があります。なんかかっこいい。
修復後の内陣公開は、今年の5月1日からです。

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さて、それでは金堂へ。

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昭和51年に復興されました。二重二閣、五間四面、瓦葺の建物で、各層に裳階(もこし)をつけた龍宮造り。薬師寺の白鳳伽藍は、この龍宮造りの意匠で統一されています。


お堂の中は撮影禁止。
伽藍の中には、国宝の薬師三尊像。中央に薬師如来、左右には日光菩薩月光菩薩。非常に美しい仏様でした。
私の前を歩いていた団体さんの姿や気配はどこにもなく、境内を歩く参拝客もまばらで、静かで落ち着いた雰囲気。国宝の仏様を間近で、じっくり拝仏。贅沢なひととき。

 

お堂の後方に回ると、薬師如来様の背後の台座を拝見する事が出来ます。中はもちろん撮影禁止なので、こちらは売店のある建物にあったレプリカ。

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古のシルクロード交易を物語る紋様や彫刻。東西南北には四神(青龍、白虎、朱雀、玄武)が配されていました。
幼い頃より、シルクロードに深い郷愁のようなものを感じてしまう私。たぶん子どもの時に見た「シルクロード楼蘭」展覧会で、ハマったんだと思います。


金堂を出ると、大講堂が待ち構えています。

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薬師寺内最大の建物で、平成15年に復興されました。平成15年、なーんだ新しい建物やん。と思いがちなのですが、色々な神社仏閣を回っている内に、「創祀1000年か。てことは1000年前は、このお社も出来立てだったわけで。時間が積み重なって残っていくって凄いことやな」と思うようになりました。
なので、この大講堂も今後100年、200年と時を重ねて行くと、その頃にはもう少なくとも私はこの世にはいない。「頑張って残ってね!」と思わずエールのようなものを送りたくなりました。

 

伽藍最大の建物。講堂が金堂より大きいのは、古代伽藍の通則で、南都仏教が教学を重んじた事を表しているそうです。
お堂の中には、重要文化財弥勒三尊像。こちらも静かで落ち着いて拝仏させてもらいました。

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薬師寺は度重なる災害や戦火で、創建当時の建造物はほぼ焼け落ち、現在に至るまで復興と修繕を何度も重ねています。不死鳥のようなお寺ですね。

 

灰塵に帰しても何度でも蘇る尊さというか、根性ナシのヘタレな私から見ると、「薬師寺先輩、ステキ…」(どうもモノを例える時に先輩にしたがる傾向があるな)とキラキラしたものを頂いた、そんな場所でした。

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さてこの後は、海龍王寺に行ってみようと思っていましたが、ナビをいじっている内に「うーん。浄瑠璃寺にしよう」と変更。
奈良市を抜け、京都府木津川市へ向かいます!