日曜日の午前中に長岡京市を出発し、大阪の四天王寺へ。前日にどこに行くか討議の末、ネコ男氏より「四天王寺に行った事がない」と提案があり、「わたしもありません」という流れで、行ってみる事になりました。
車で約1時間半(少し迷った)後、到着。
推古元年593年、今から約1400年前に、聖徳太子が鎮護国家と衆生救済のために、仏教の守護神である四天王(持国天、増長天、広目天、多聞天)を安置し、創建したお寺。
南大門。
大門を通り抜けると…
熊野権現礼拝石。
熊野詣が盛んであった頃、人々はまず四天王寺にお参りした後、ここで熊野詣の道中の安全を祈念したそうです。
仁王門。
鮮やかな色彩の仁王様方。
仁王門から中は柵があり、別の入り口から拝観料を支払って、伽藍の内部に入る事が出来ます。
仁王門から南大門を振り返った景色。右手に、超高層ビルあべのハルカスの姿が見えます。
南鐘堂。
お堂の前の香炉の砂。
砂漠の景色をすごく上から見てる気分。
四天王寺の境内は広大。
五重塔を眺めながらうろうろ。
聖霊院太子殿。お参りする方はまばらで、静謐な空気が漂っていました。奥に六角形の奥殿があります。斑鳩法隆寺の夢殿ぽいですね。
番匠堂。大工さんの工事安全と伽藍の無事建立を祈願したとされています。
こちら、宝物館の近くにありましたが、これから開眼されるのかな?新しく建立されているようでした。
牛王尊。
失礼しまーす…とお堂の中を覗いてみると、古そうな牛の像が見えました。
亀井不動尊。ここはとても不思議な雰囲気でした。
お堂の中には、口から水を出す大きな亀の石像があり、その水をたたえた水盤に、係の方が参拝者が奉納した、何ていうのかな、薄い木の板のようなものを浮かべていました。
聖徳太子が尊い声に呼び止められ、亀井の水を覗くと、仏法の守護神である不動明王の姿が水面に映っていたため、ここに不動尊を祀ったそうです。
大きく立派な木が生えていました。
石舞台越しに、六時堂。
弘仁7年(816年)創建。最澄が比叡山根本中堂を移し給えるに始まると言われています。現在のお堂は元和9年(1623年)の再建。
昼夜六回にわたり諸仏礼讃するお堂であったので、正式には六時礼讃堂と言うそうです。
間近でみると、すごく古い建物で雰囲気がありました。沢山の参拝者がいて、お堂の中には御祈祷を待つ人々の姿が。
丸池。
北鐘堂。
大黒堂。四天王寺の中で、今回、私が一番いいなと思ったお堂です。
現在の建物は、嘉永2年(1849年)建立。
ご本尊は正面に大黒天、右に毘沙門天、左に弁財天の三面を持つ三面大黒天をお祀りしています。
大黒さんは厨子の中に入っているので、お姿は拝めませんでした。うーん、ご開帳の際に拝仏したい!
大根の幕。大黒さんのお使いであるネズミが大根好きとのことで。
元三大師堂。江戸期元和年間、二代将軍徳川秀忠公寄進による再建。
お堂の周りが墓地になっているせいか、他のお堂や伽藍より「あの世感」ていうのかな、ちょっと俗世ではない空気感。
地蔵山。
うわーこんなに?と思うほど、見渡す限りお地蔵様ばかり。
西楼門こと極楽門には転法輪というものが。参詣者はこれを回転させ、直接法門に触れることにより功徳を積むとか。
輪が、お釈迦様の説法が無限に続く事を表しているそうな。
「ほー。船のおもかじいっぱい、とかやるやつみたいやな」とか思いながら回させてもらいました。
露店もありました。
布袋堂。
弘法大師修業像、身代わりひょうたん。どんなものなのだろう。
引き返して再度、極楽門へ向かいます。
さて、いよいよ伽藍の中へ。
手前が五重塔。背後に金堂。一番奥に講堂。
五重塔の中に入る事が出来ます。
中は現代様式の螺旋階段で、沢山の金色の塔のような形のものが収められていました。頂上の5層には仏舎利が収められていました。
創建以来、度重なる戦火天災で伽藍は焼失しましたが、そのたびに再建を重ね、現在の塔は昭和34年のもの。8度目の再建だそうで。
金堂の中には、四天王の本尊である救世観音菩薩像と、四天王像。僧侶の方による読経の真っ最中でした。四天王の足元にいる邪鬼の踏まれっぷりがすごくて、我々は「これはまたガッツリやなぁ」などと言いながら、お参りさせてもらいました。
講堂には金色に輝く十一面観世音菩薩像、阿弥陀如来坐像。ネコ男氏が「ほぉ〜、これはまた立派な仏さんで…」と、分かってるのか分かってないのか判然としない感想を呟いてました。
龍の井戸。
こわごわ覗いてみると、そこそこ深くて、水が溜まっていました。井戸の中には賽銭を入れないでとの注意書きがありましたが、井戸の底には無数のお賽銭が…。
ひゃー、間違って下に落ちたら絶叫もんだよ、と思いながらその場を後にしました。
四天王寺はとても広くて、他に沢山のお堂があるのですが、全ては回れませんでした。
ふと目線を上げると、五重塔の向こうに高層ビルやマンションがニョキニョキ立ち並び、飛鳥時代と現代が交錯するような面白いお寺でした。
街中にあるので参詣者も多く、活気があります。
またいずれ、ゆっくり来てみたいと思います。
さて、四天王寺を後にし、日本橋へ移動。
ランチは「らーめん天翔」。
左が私の注文した、レアチャーシューの豚骨ラーメン。右がネコ男氏の豚バラチャーシュー+レアチャーシューの味噌ラーメン。
なかなかの見た目ですね。味は美味しかったです!
キムチ、高菜、紅生姜が食べ放題でした。
近くにある黒門市場へ。
新型コロナの影響で、少なめの人入りだとは思いますが、そこそこの数の海外観光客の方々の姿が目立ちました。
市場はその場で買い食い出来るお店が多く、カニの足、お刺身、お寿司、海鮮の串焼き、お肉の串焼き、フグの天ぷら、フルーツ、などなど、美味しそうなものがたくさん。
アーケード天井部には、ところどころこのようなオブジェが。
我々も半額の国産和牛ステーキ肉や、トロとサーモンのお刺身などを買って帰るかどうか迷いましたが…「待て待て待て待て。今、何もかもが美味しそうな市場のマジックにかかって財布が緩くなりそうになっている。今日はラーメンも食べたんやから、ここはスルーやッ」と鉄の意志?を貫き、見るだけで帰宅しました。
うーん。でもやっぱりお刺身とか買ってみても良かったかも…と今になって思い出したりしています。
楽しい市場でした。
このあたりの大阪の道路がややこしくて、中之島あたりの阪神高速のアーバンな感じは好きなのですが、高層ビルに慣れていない私は、つい「怖いッ、大阪の都会の道が怖いッ」と敬遠しがちではあります。
でも面白いんですよね、やっぱり、大阪って。