大阪北部茨木市にある、西国三十三所第二十二番札所の総持寺(そうじじ)へ。
元慶2年(890)頃、藤原山蔭公による創建。高野山真言宗のお寺です。
茨木市の市街地ど真ん中。JRと阪急の駅名にもなってます。私、通勤で毎日通過する駅ですが、恥ずかしながら地名だと思ってて、本当にお寺があるとはごく最近まで知りませんでした。
総持寺の石碑を背負った亀。
ご本尊は、亀の背に乗った千手観音。その足元の亀を模したものですね。ありがたい亀だと思いますが、牙と耳があり、パッと見たらちょっとコワモテ。
いや耳はいい、どうして牙つけた。
でも不思議とジーッと見ていると愛着がわいてくる。よく見ると丸っこくて…なんかシベリアンハスキー犬を見た時のような気持ち。
仁王門の仁王様。
本堂の方から仁王門へ、涼しい風が通り抜けていきます。
仁王門入ってすぐ右手に、なんだかシャレオツなカフェレストランが。
キャラクター化されたご本尊。亀がだいぶ可愛くされている。
本堂。慶長8年(1603)。豊臣秀頼公による再建。
ご本尊の千手観音様は、秘仏のため、普段はお前立(公開されない仏像の前に、身代わりとして安置されている仏像)がお祀りされているのですが、私はここからお堂の中は見る事が出来ませんでした。格子のところに密着して、じーーっと覗き込めば見えたかもしれません。
開基である藤原山蔭公のお父上が、亀を助け、その亀が恩返しにやってきたという故事によって、建立されたそうです。
あらかじめ本で秘仏ご本尊を見たところ、どこかあどけない表情で可愛らしい印象の仏様。うーん。一目拝見したかった。
賽銭箱にも亀。
なで大黒天。
境内は混んではいませんが、常に参拝者の姿があります。ゆったりした雰囲気。
境内の向こうには、茨木市街地のビルが見えます。
閻魔堂。
周りは池のある庭園となっています。
甲羅干し中の亀がたくさん。
五社稲荷大明神。
参拝方法は仏教式?神社式?かなり迷いました。
お寺の境内にある鳥居のあるお社は、いつも迷うんですよね。
鳥居があるから神社式の参拝かな?と思いつつ御本殿を拝見すると、五つの祠に梵字が入っていたので、やっぱり仏教式?
静かで落ち着いた雰囲気で、狛狐像はなく、果物やお赤飯などのお供えものがあり、大事にお祀りされているんだなと思いました。
開山堂。
開祖である藤原山蔭公は、四条流庖丁道という料理作法を定めた方で、ご本尊建立の際に、千日間にわたり料理をお供えしたことで、庖丁道の祖として信仰を集めておられるそうです。
大師堂。
弘法大師空海上人がお祀りされています。
そうかそうか、ここは高野山真言宗ですもんね。勤行されている参拝者さんもおられました。
本堂前に、水天社がありました。
ちょっと中を失礼。井戸ですね。丁重にお祀りされていました。
普悲観音堂。ぼけ封じと書かれていました。
周りをかためるのは、西国三十三所と四国八十八箇所の石仏。
包丁塚。
鎮守社。大黒天、弁財天、青面金剛。
右は経蔵。高床式の校倉造りかな。凝ってますね。
左は如来荒神。
薬師金堂。
お寺ならではの、面白い造り。
高野山遥拝所。
仁王門から外へ。
御朱印にも亀さんが。ちょっと嬉しい。
手拭い。亀の恩返し。
総持寺は亀推しですね。
あと、境内のお稲荷さんや庖丁塚などに、りんごやお赤飯、油揚げなど、お供えものがきっちり為されているのを見るのも楽しかったです。やっぱり開基の山蔭公が包丁道の祖と呼ばれる料理の達人だからでしょうか。