yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

雨の天河大弁財天社

本日はお休みでした。
というわけで、約4年ぶりに、奈良の吉野にある天川村へ。

 

奈良の天川村といえば、日本三大弁財天の一つとされている天河大弁財天社があります。

山間の秘境でありながら、芸能関係者のお詣りも多いそうです。
修験道大峰山の麓、青々とした森があり清流が流れ、温泉も湧き、とにかくリフレッシュ出来ます。


私が天川村に行き始めたのは、17、8歳の頃だったかと思います。当時は神社仏閣巡りをしていたわけではなく、ただ「なんか、どうにも好きだからちょくちょく通いたい」という感じでした。今から思えば、現在の神社仏閣巡り趣味につながる原点になってますね。


早朝5時、長岡京市を車で出立。
お天気は、昨夕から降り続く雨。外は真っ暗。高速道路で夜明けを迎えましたが、どんよりとした雲が空を覆っていました。

 

東大阪を経由し、葛城市から高速道路を降り、吉野の町に入ります。千石橋を南へ渡るとき、吉野川の景色が広がり「来たー、吉野に来たッ!」と、毎回一気にボルテージが上がります。


吉野川を越えて、下市の古い町並みを車で走り抜ける時も個人的には盛り上がります。「古いレトロな町並み」が好きな方には堪らない空間ではないでしょうか。仕事がリモートで完結するのであれば、こういう所に住んでみたいな。

 

下市の町から山へ分け入ると、道路には「世界遺産」や「大峰山」の文字が増えて来ます。山を超えトンネルをいくつも越えた先に、天川村の景色が広がります。

 

昔はナビもなく、地道を走りトンネルもなかったりしたので、京都市内の実家からは片道約5時間半くらいかかりました。今はナビの誘導で高速道路を駆使し、約2時間15分くらいで到着です。

 

天川村を流れる清流、天ノ川に沿う形で、天河大弁財天社への道が続きます。釣りのお店や小さなご飯屋さん、旅館や住居など、静かな山里の雰囲気です。

 

到着。
大峯本宮、天河大弁財天社
ご祭神は、市杵島姫命(弁財天)、熊野坐大神、吉野坐大神ほか。

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飛鳥時代の草創とされています。HPによると、龍、水分(みくまり)の信仰で代表され、古代民族信仰の発祥地とされる大峯の開山が、修験道の開祖である役行者によってなされました。その折に、本尊である大峯蔵王権現に先立って勧請され、天河大弁財天社の奥宮がある弥山という山の鎮守としてお祀りされたそうです。

 

弘法大師空海上人も、高野山を開山する前に、ここで修行されたとか。とにもかくにも、修験道密教とも関係の深い神社なんですね。

 

ひゃーお久しぶりだわ、嬉しいねぇと思いつつ鳥居をくぐり…。

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手水を使わせてもらいました。水盤にお水はなくて、竹の筒からチョロチョロと出ていました。コロナウイルス対策ですね。

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拝殿へと向かう石段。ここでもう私はすでに急ぎ足。

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何故ならば、昨晩あらかじめ神社のHPをチェックしたとこ、毎朝7時半から朝拝が行われると知ったからです。
予約不要で参加自由。やー、知らなかった。
この時、すでに拝殿の方から太鼓の音が響いていたので、「あ、もう始まってる!」と慌てて向かいました。

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雨天ながら、すでに3名ほどの参拝者が座っていました。

拝殿は、本殿に向かって階段上に高く作られています。神職さんが拝殿の太鼓を叩きながら、祝詞を奏上されていました。
参拝者は、拝殿と向かいの神楽殿との間にある玉砂利に置かれた椅子に座らせてもらう形です。
お天気の影響で拝殿エリアは暗く、(人が動くと反応するセンサーライトがたまにピカっと点いたりします)神職さんの祝詞と、雨音と、鳥の声だけが響いていました。


最後の方、神職さんから「なうまく、さんまんだ…」と聞こえて来たので「おおっ!?」となりました。祝詞ではなく、密教真言がいくつか聞こえてきました。私が聞き取れたのは、不動明王真言と、「神変大菩薩役行者」の名前と、「弘法大師空海上人」の名前。
すごーい!神仏習合時代の名残というか、天河大弁財天社の由来を感じる事が出来て感動しました。早起きして吉野までやって来て良かった。

 

朝拝後、巫女さんから、お神酒と半紙に包んだ小さな昆布をお受けする事が出来ます。私は車なので昆布だけ頂きました。

 

拝殿奥の石段を降ります。

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役行者堂。
左手に本殿が見えます。

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狛犬さんが左右を守る石段を、再び拝殿へと登ります。

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朝拝を終えて、誰もいなくなった拝殿前に、地域の方と思しき参拝の方が静かにお祈りされていました。
邪魔にならないように後ろを通り、拝殿の外へ。

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狛犬さんたち。

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ひとまず、石段途中にある五社殿へ。

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天石というものがあるんですね。何回来てるんやと我ながら思いますが、ハイ、知りませんでした。
五社殿前の天石の一つ。

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こちらも天石の一つ。残りの一つは、先程の役行者堂の左側にあるようです。

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再度、誰もいなくなった拝殿へ。

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中央に見える鈴が、天河大弁財天社ならではの五十鈴。
晴れた日には上の方から日の光が差し込んできて、実に清々しい。

 

注連縄が貼られた場所がありました。

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境内の様子。雨がしとしと降っています。

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神社のお向かいに、来迎院というお寺があります。
右手の赤い鳥居はお稲荷さんでした。

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天河大弁財天社に来た時は、こちらもあわせて行きます。樹齢1200年といわれる大銀杏。空海上人お手植えとされています。

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1000年を超えてなお、青々とした葉が茂る威風堂々たる大樹。
素晴らしいです。

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さて、朝拝にも参加出来たし、大満足。
このあと、天川村の採水場と龍泉寺にも行こうと思っていましたが、何となく予定変更。
天川村から下市口方面へと移動しました。
続く!

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