前回の東大寺のあと、立ち寄りました。
ちょうど今年の1月3日にもネコ男氏と行ったお寺です。2020年に2回、2021年頭に1回、どんだけ好きやねんと我ながら思います。
お堂の中で仏様と対峙する空間としては、私の中では、一位か二位の心地良さです。お寺の規模は大きくはなく、本当に鄙びた山の中にあります。
広く有名なお寺は見どころが多いし、勿論素晴らしいのですが、こうしてみるとあまり関係なく、自分に合うかどうかなんだな〜と浄瑠璃寺に行き始めてから思うようになりました。
秋の田園風景の中を車で走ります。とても気持ちのいい景色でした。
浄瑠璃寺に隣接して有料の駐車場があります。いつもは地元のおばあちゃんがお店番をされているようです。
浄瑠璃寺のある参道へ。
猫たちいないかなと思っていると、茂みからガサガサと音をたてて、白キジが現れました。
屋根を伝って、もう1匹現れました。
この建物は、お正月に行った時はお店として開いていました。普段は閉まっているようです。
屋根の上の子をじっと見ていました。
この山里の風情ある参道がいいんですよねー。
ん…?何か来た…。
え、えっ!犬!犬?
犬はすれ違いざまに「オッス」と言わんばかりに顔をこちらに向けた後、タッタッタッと軽快に去って行きました。
やっぱり面白いな、この辺は。
さて、山門です。
さっきの駐車場に観光バスが1台止まっていたので、団体さんが参拝しているようです。
国宝の西方九体阿弥陀堂。藤原時代創立のお堂です。
苑池から三重塔を臨む。
本堂中央の阿弥陀如来中尊は修理中とのことで、かわりに秘仏の大日如来がお祀りされていました。次の機会はおよそ百年以上先との事なので、これはラッキー。
浄瑠璃寺にはたくさんの猫がいます。
こないだの記事にも、ひたすら私をふみふみする白キジちゃんがいました。この時は本堂の受付前にて、子猫がこちらを見上げていました。可愛い!呼ぶと来てくれました。
お水を飲んだり。
とても人馴れしていて、遊びたい盛りのよう。
膝の上に抱っこして、ちょっと眠ったり遊んだり、10分くらいこの子と一緒にいました。癒されました。
受付から中へ。おっと、ここにも独自のエリザベスカラーをつけた子がいました。
阿弥陀堂は自然光の状態での参拝となっています。なのでお堂の中は常に薄暗いのですが、それがより仏像の存在感を際立たせています。
お堂の中は広くはなく、横にずらーっと並んだ仏様と、間近で対面する形となります。中央の中尊(いまは大日如来)を中心に、秘仏の吉祥天女、九体の阿弥陀如来、不動明王などのお歴がずらり。
秘仏の大日如来は小さなもので、端正で穏やかなお顔でした。
先程の観光バスの団体さんたちは、外のお庭を楽しんでいるらしく、お寺の女性が受付にいらっしゃる他は参拝者はなく、お堂の中は独特の静かな気配で満ちていました。
椅子があるので、そこに座り、しばらくぼんやりとお堂の中の仏様を眺めていました。心がどんどん静かになり、お堂の空気の中に自分が馴染んでいくような心地がします。
お堂の外にて。木の上にいる黒猫と下にいる黒猫が鼻チョンをしています。木と同化して見づらいな。
池越しの阿弥陀堂。こちらは此岸(この世)で、阿弥陀堂は彼岸(あの世)を現す配置。
鎮守跡。
昔と違って、現代は車であちこち移動も出来て、ゼェゼェ息を切らせて石段や坂を登りつつお参りして、いろいろな建物や自然、歴史の深さなどを見る事が出来るというのは、幸せな事だなと痛感しました。