yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

北海道旅行記1日目 : ポロト湖畔のウポポイ

白老町に向かう道すがら、雨が降り出しました。半袖で来たとはいえ、ちゃーんと用意していますとも。荷物の中に長袖を。ウィンドブレーカーを着て民族共生象徴空間ウポポイに到着。


ウポポイは、国立アイヌ民族博物館、国立民族共生公園、慰霊施設により構成された空間です。
アイヌ文化の復興、発展、未来に向けての発展を築いていくための象徴となる場所として、近年にポロト湖畔に創立されました。
以前、国立系のある博物館で仕事をしていた時に、毎年アイヌの方々によるお祭りやお食事をいただいたりしました。ウポポイが創設された際に、機会があれば是非行きたいと思っていました。
今回は道東、道央の旅なので、方向的には行ける!やっほい!行こうぜウポポイ!と相成りました。

こちらはPRキャラクターの、トゥレッポん。
トゥレプ(オオバユリ)の年頃の女の子。性格はのんびり屋さんなのだそうです。

雨の平日の午後14時前だというのに、駐車場には沢山の車が停まっており、さらに大型バスからは道内の小学生たちがわんさか降りてきました。校外学習かな。

現在はコロナ対策で博物館の入場は予約時間制となっています。
我々はちょうど14時の予約時間ぴったりに着いたので、博物館に直行。
重厚な雰囲気の建物で、中に入ると2階に展示室があります。


展示室に入る前に前面が大きなガラス張りのパノラミックロビーがあり、ポロト湖に向かって園内の様子が一望出来ます。


館内のいたるところにアイヌ語が。

後から聞いたところ、ウポポイの公用語アイヌ語となっており、スタッフさんもアイヌ語でのお名前が命名されて、お仕事中はその名前を使っているのだとか。そういうの素敵だな〜と思いました。

基本展示室。写真撮影OKとのことです。
言葉、歴史、世界、暮らし、仕事などにコーナーを分けて、わかりやすく陳列。


博物館を出て、工房へ。職人さんによる木彫りとアイヌ刺繍が実演中でした。こちらのアットゥシ(アイヌの代表的な民族衣装)は撮影OK。とても美しい刺繍です。


雨の中の草木園。


伝統的コタンのエリア。
アイヌの昔のチセ(家屋)が再現されています。見学の他に、数々のプログラムが実施されています。

左手の木の檻は、捕まえた子熊をとらえておくものかと思われます。

主人も私も、明治時代の北海道を舞台にした漫画「ゴールデンカムイ」の読者なので、ここでボルテージ爆上がりです。

チセ。しっかりとした作りです。


予約しておいた伝統芸能上演の時間が近づいて来たので、急いで体験交流ホールへ。
ここでは毎日決まった時間に、アイヌ伝統芸能を鑑賞することが出来ます。

非常に美しいホールで、舞台の奥はガラス張りとなっており、雨のポロト湖と木々が額縁のように広がっていました。 
上演時間になるとホリゾント(舞台などの背景幕)が降りて、背景や床にプロジェクションマッピングのような映像が流れて、照明の効果もあり「おおっ!」とワクワクしました。

アイヌの民族衣装を来た演者さん方による歌や祈り、語りや踊りが上演されます。
この時は、アイヌの正式な挨拶とされる「ウウェランカラプ」や、黒髪の女性が、嵐の日に風に揺れる松の木を表した「フッタレ チュイ(トドマツの踊り)」や、ムックリの演奏、そして「見たいなぁ」と思っていた「イヨマンテ リムセ(熊の霊送りの踊り)」などなど。

演者さん方の迫力はもちろんのこと、映像や音響、照明の効果もあり、大満足の上演でした。これが無料で鑑賞出来るとは。

雨天、そしてあまり時間がなく、本当は弓矢体験やアイヌ語学習、軽食調理体験や楽器なども参加したかったです。
そろそろ宿に向かうべく、ウポポイを出発。
ここはまたゆっくり訪れたいなぁと思いました。