yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

富士山道中記10・北口本宮冨士浅間神社

新屋山神社から車で5分かかるかかからないかの距離に鎮座。
富士吉田市北口本宮冨士浅間神社


駐車場はいくつかあるようですが、正面鳥居から国道138号線を挟んだ大通り沿いにあるところに駐車。

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鳥居の扁額には「冨士山」の文字。

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鳥居の向こう、奥へと石灯篭が続く見事な緑の参道。

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大きな神社ならではの迫力。
ここは、今回の旅で絶対来たかったのですよ。

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角行の立行石。
極寒の中、富士講の開祖である角行(かくぎょう)が69歳の時、この岩の上に裸で30日間つま先立ちする荒行を行ったと言われています。

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全身から血を噴き出し、里人の勧めで行を止めたそうです。

インドのサドゥ(苦行者)みたいだ。いやもう、そりゃ止めるわ。むしろ血を噴き出す前から周りは止めてたんだろうなと想像する。
角行さんは他にも多くの苦行を成就したと伝わります。富士山信仰とは切っても切れない超人ですね。


仁王門礎石。
立行石の近くにあり。
神仏習合の時代にあった仁王門の礎石が残されています。

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本殿エリアへと続く鳥居が近づいてきました。

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石橋の下には禊川。

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涼やかな小川が流れている。

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巨大な大鳥居。
国内第一の大きさの木造鳥居。

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稚児柱が両脇にある両部鳥居形式ですね。
社殿が立つ以前からあったらしい。

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大鳥居を抜けると、随身門。

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随身門を抜けると、いよいよ社殿エリア。
富士講中により建立されたという神楽殿がまず見えてくる。富士山信仰を広め支えた富士講御師が、五穀豊穣を願い、太々神楽を奉納した舞台。

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楽殿越しに拝殿。

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こちらの大樹も美しかった。

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この手水舎がすごかった。
かつて、源頼朝公が富士の巻狩の際に、富士の山神に祈り岩を鞭打ったところ涌出したとされる湧水地「 泉瑞(せんずい)」と同じ水源から引かれているそうです。

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装飾も豪華絢爛。

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拝殿左前の冨士太郎杉。

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写真では伝わらない迫力と大きさ。「うわぁ」と声が出る。樹齢約1000年。

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根がすごい。地中深く入り込んでるんでしょうね。

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拝殿右前の冨士夫婦檜。
樹齢約1000年。

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拝殿。
主祭神木花開耶姫命天孫彦火瓊瓊杵命大山祇神。創建は景行天皇40年。

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日本武尊が東方遠征の折に、箱根の足柄より甲斐国酒折宮に向かう途中、「富士の神山は北方より登拝せよと」と祠を建てたのが創祀とされています。  


後に天応元年(781)富士山の大噴火があり、甲斐国主の紀豊庭朝臣が卜占し、現在地に神殿を建て御祭神をお祀りしました。
そして後ほど行きますが、大塚丘に日本武尊の神霊をお祀りしました。


あくまで個人的な印象ですが、
豪放磊落!重厚!強いぞ!任せとけ!といった空気感。( 我ながら語彙力のなさよ…)

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拝殿には「秋葉山」 と関係がある巨大な天狗のお面が奉納されていました。
内部は歴史の古さが沁み込んでおり、しかし不思議と非常に落ち着く。しばらくここに座ってぼーっとしていたい。そんな気持ちになる。


大きな神社なので参拝者も多く、社殿前にはパイプ椅子が並べられ、これから何かの集団御祈祷や式典がある様子。

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惚れ惚れする思いで境内散策続行。
境内には沢山の境内社が鎮座しています。

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その中でも特に存在感を放つのが諏訪神社

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元々はこの地は諏訪神社があったと伝わっています。
なんと!そうだったのですね。
諏訪神社前に左右にそびえ立つ御神木もすごい。
蝶々結びが可愛い。

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沢山の境内社の祠。

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横から見た拝殿、本殿。

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本殿の右手奥にある西宮本殿。
もとは太神宮と称されていました。
文禄3年(1594)領主であった浅野左衛門佐氏重が建てたものとされています。

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ここから本殿の背後を回り込んでいきます。


ちょうど背面にある恵比寿社。
恵比寿様と大黒様のカラフルな彫刻がお祀りされています。左側の恵比寿様は、名工、左甚五郎の作と伝えられています。

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本殿背後を抜けると、本殿左手奥にある東宮本殿。
貞応2年(1223)、北条義時公による創建と伝えられています。
現存の社殿は、武田信玄公が川中島の戦いの戦勝を祈願して再建したものだとか。

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振り返ると拝殿に張り付くようにそびえる冨士次郎杉。

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ここで一旦、先ほどの西宮本殿へ戻る。
その先に、富士山登山門とお社があります。

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登山門。
西宮本殿の右後方にある。

富士登山道の吉田口の起点にあたり、江戸時代中期以降には富士講が流行し、上吉田ではこれを早くから受け入れたことから登山道の中心地となったのだそうです。


富士講の石碑も沢山。

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最初、遠目に「二宮金次郎?」と思った石像。

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失礼しました。富士講の先達さんのお像でした。

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登山門をくぐった先にある境内社、祖霊社。
富士講の開祖、藤原角行(つま先立ち30日間の方ですね)、北口本宮冨士浅間神社の復興に尽力した村上光清、江戸庶民に富士講を広めた伊藤(食行) 身禄がお祀りされています。

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その先にある大塚丘(おつかやま)へ行ってみました。

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道路沿いに並ぶ富士講の石碑。

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左手に見えてくる鳥居と小高い丘。

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なんだかとっても神々しい雰囲気。

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階段を上って行くと、小さな丘の上に祠があります。木々と相まって神秘的な印象。

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1900年以上前、日本武尊がここから富士山を遥拝したと伝わります。
日本武尊の神霊をお祀りしています。

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ここまで来る人はあまりいないようで、束の間、静かな空間を独り占めさせていただきました。

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こちらのヒノキは、市内のヒノキの代表的な存在なのだそうです。

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鳥居の裏側に奉納した富士講御師さんや先達さんのお名前が彫られている。

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境内へ戻ります。
森の中の道という感じ。

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歩いて拝殿前に戻りますと、団体さんの式典の真っ最中。さすが大きな神社、賑わってるな~。

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とても凛とした、それでいて懐の深さと大きさを感じる神社でした。来てみたかったので願いが叶って嬉しい限りです。
拝殿の雰囲気が特にいい。歴史を感じる空間の中で、私も御祈祷を受けてみたいなと思いました。

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