yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

熊野紀行その2・熊野速玉大社

和歌山県新宮市に到着しました。
三重県の熊野市方面から走って来て、海へと連なる大きな川の上の橋を渡ると、和歌山県新宮市
県境にさしかかった時、誰もいないのを良いことに、小学生時代のごとく車の中で「ハイッ。和歌山ッ!」と一人で盛り上がっていました。

熊野速玉(はやたま)大社。
熊野三山の中では、唯一、市街地にあります。

f:id:yukix03:20191026123602j:plain

熊野信仰は、自然信仰を原点とし、神社神道へと展開し、仏教との神仏習合を経て、熊野権現として修験道の行場としても栄えて来ました。
「伊勢へ七度、熊野へ三度、愛宕(あたご)さんへは月参り」という、伊勢音頭の歌詞にもありますが、古来から、人々が一生に一度は参詣したいと熱望する場所のひとつだったんですね。

私も、ここへは初めて来ました。

一体どんな神社なのかな〜。ワクワクしながら、案内板に従い、境内横の駐車場に車を駐車。
雨天の平日の朝9時過ぎですが、そこそこの車の入り。さすが熊野三山の神社ですね。土日は混み合いそうです。


参道。

f:id:yukix03:20191026123802j:plain

横の方にはお土産屋さんもあり、和歌山のみかんが並んでいました。和歌山のみかん、美味しいんですよね。


御神木の梛(なぎ)。
樹齢1000年と言われています。

f:id:yukix03:20191026123819j:plain

葉脈が強く切れにくい事から、古来から道中の安全や縁結びを祈って、梛の葉を懐中に納めてお参りするのが、習わしだそうです。
実際、現在それをされているかどうかはわかりませんが、ロマンチックなお話やなと思いました。
ものすごく大きくて、たくさんの枝をパァーッと広げていました。

門の中へ。

f:id:yukix03:20191026123909j:plain


本殿前エリアは、砂利が敷き詰められ、とても広いです。雨なので若干暗めの写真ですが、朱色の社殿が立ち並び、華やかな雰囲気です。

f:id:yukix03:20191026123925j:plain


本殿の背後には、樹木がそれを守るように生えていて、風雨にゆらゆらと揺れていました。

f:id:yukix03:20191026123951j:plain

主祭神は熊野夫須美大神(クマノフスミノオオカミ=イザナミノミコト)と、熊野速玉大神(クマノハヤタマノオオカミ=イザナギノミコト)。
第一殿から第十三殿まで、たくさんのお社がお祀りされています。

拝殿。

f:id:yukix03:20191026124355j:plain


境内の新宮神社とえびす神社。

f:id:yukix03:20191026124032j:plain

さて、御朱印をお受けし、門を出て参道をウロウロ歩きながら、迷いました。
熊野速玉大社の近くにあるという、境外摂社の神倉神社に行くかどうか…。

実は少し前に、神職の友人に「24日から熊野に行く」と話したところ、「えっ!私も24日から熊野に行くんですよ!」という偶然がありました。
それぞれルートがあるので、特にお互い干渉せず、どこかで偶然会うかもしれないなという感じで話を聞いていました。(ちなみに偶然遭遇はしませんでした)
友人は本職だけあって、日本全国の神社仏閣を回ったり、年に一回は大峯山で山伏さんと修行する、筋金入り。
その友人が「熊野速玉大社に行くなら、神倉山にも登るといいですよ」とオススメしていました。
「あー(目線を逸らしつつ)でも、あそこは石段がホラ、アレやし…」「イヤイヤ大丈夫。登れますって。景色もいいし」との事で、「う、うん。行けたら行こかな」(※京都人の「行けたら行く」は行かないの意)と答えていました。

…雨降ってるしなぁ。

我ながら挙動不審に境内をウロウロし、空を見ると、雲の流れが早く、少しだけ明るくなってきたような気がしました。
登る登らないは別として、とりあえず、行くだけ行ってみよう。

f:id:yukix03:20191026124322j:plain

鳥居に向かって歩き出すと、参道左手に、八咫烏(やたがらす)の社がありました。熊野の神のお使い、三本足の烏です。
すかさず参拝。東西南北もアヤシイ私なので、道中、迷わずに行けますように。

f:id:yukix03:20191026124337j:plain


熊野速玉大社の境内を出て、ひとまず右の方向へ。昔ながらの住宅街の中を歩きました。
ところどころに神倉神社への案内板があったので、特に迷うことはなかったです。良かった良かった。
古いお寺も多く、静かで落ち着いた雰囲気です。約10分ほど歩くと、大きな小学校が見えてきて、その奥に、朱色の架け橋が見えてきました。架け橋の向こうには、緑色の山が聳えています。
ここが、熊野の神様が最初に降臨したとされる聖蹟、神倉神社の入り口。

f:id:yukix03:20191026124444j:plain


その3へ続く!