赤い灯 青い灯 道頓堀の
川面に集まる 恋の灯よ
なんで カフエーが忘らりょか
古き佳き「道頓堀行進曲」を心の中で口ずさみつつ、電車を乗り継ぎ、大阪のなんば駅へ。
今日は、友人、安珍嬢と、アレに乗るのである。
落語家と行くなにわ探検クルーズ!
なんば地下道にて待ち合わせ。
外は、曇りがちだが、時折太陽の光が降りそそぎ、暑いくらい。
安珍さん、登場。久方の再会をよろこんぶ。
船着き場、湊町リバープレイス。なんだかシャレオツ空間。
道頓堀川に浮かんでいるこの黄色い船に、乗るのだ。ボルテージあがる。
乗船!
90分間、落語家さんの解説を聞きながら、水都大阪を、水上から眺めて参ります。
今日の落語家さんは、桂三枝師匠のお弟子さん、桂三之助さん。
さすがプロ。巧みな話術で、テンポよく解説し、笑いをまじえながら、場を盛り上げてくださいました。
まずは、ミナミビールで乾杯。
船は、いくつもの橋を越え、道頓堀川を西に進み、道頓堀川水門を抜けると、北へ。木津川に入る。すぐに、京セラドーム大阪が見えた。
川口居留地跡の川口キリスト教会という、レンガ造りのレトロな建物が見え、
やがて土佐堀川と堂島川に合流。
大阪の中央卸売市場が見えて、船は北上をやめ、東へ。堂島川に入る。
堂島川沿いには、高層ビル群や中之島公会堂など見所も多く、ここで、船の両サイドの窓が全開になった。外の風が流れ込んできて、とても良い気持ち。
ちなみに、窓が開閉しているのではなく、窓は固定されていて、川の水位に合わせて、船本体が上がったり下がったりしているらしい。
日本銀行大阪支店。横からですが。重厚な建物。
このへんになると、なにわクルーズ初体験の私のボルテージは、最・高・潮。
二本目!
川沿いには、船を見て手を振ってくれる方々が多く、私たちも喜んで「おーいおーい」と手を振っていた。(ちょっと皇室関係者のような気持ちになりました…)
調子にのった私は、手を振ってない人に向かって手を振り、向こうに無理矢理手を振ってもらう、という暴挙にも出てました。すいません。浮かれてました。
船上から見る中之島公会堂。
ここで、水面ギリギリの橋の下を通過するため、再び窓が閉まる。
すごくレトロな建築美、水晶橋。
うわー。本当に天井ギリギリ。
うまく通りぬけた後、船内は拍手喝采。
船は中之島公園あたりにやってきた。
今こそ、特急列車ならば30分ほどの距離だが、昔、大阪と京都は水運で繋がっていて、約6時間かけて、のんびりと船旅をしていたそうです。
そういうのもいいなぁ、と、ちょっと思う。
船はここから南下。堂島川から東横堀川に入る。
このあたりは川幅がせまく、沢山の橋が架かっていた。
道頓堀川に出るまでの間、三之助さんから、落語の「うどんのすすり方」のお話を伺い、船内は朗らかな笑いに包まれていました。
船は、道頓堀川に到着。ここから、出発点の湊町リバープレイスに向かうのだが、その前に、そう、大阪といえばの、あそこを通るのだ。
船は再び窓全開になり、更に、天井も収納。
賑やかな道頓堀川。道頓堀界隈。
激安の殿堂「ドンキホーテ」の観覧車を水上から見上げる。
我々の「お手振り」も最高潮。
外国人観光客の団体さんと、手を振り合って、束の間の国際交流。
そして、やっぱ、コレですよね。
グリコ!
水上からグリコ。
こうしてみると、大きな看板。
このあと、船は湊町リバープレイスに到着。
乗客全員に「あみだ池大黒」のおこしをお土産に頂きました。
船内で買ったクルーズ記念手拭いに、三之助さんのサインも頂けました。
ちなみに、サインを書いてもらう時の体勢ですが、
安珍さんと私が、手拭いをピーンと張って、そこに三之助さんがサインしてくれる、という、愛の共同作業。三之助さんは、気さくで素晴らしい咄家さんでした!
なにわクルーズは、本当に面白かった。
今まで知らなかった大阪のうんちく、水上から見えてくるもの、そういうものが、とても新鮮。また乗りたい。いや、絶対乗る。
他にも、道頓堀川を行くジャズボート、という5月から12月まで限定のボートもあるらしく、こちらも、また安珍さんと乗船予定です。
そして、「さぁ、そろそろビールでも飲もか」と、近くの鉄板焼店へ。
千切りキャベツの上にふわふわの卵焼きをのせたもの、などと共に、生ビールとマッコリサワーを飲みつつ、至福のひととき。
和歌山へ帰る安珍さんと別れ、したたかほろ酔いの私は、京都へ向かう帰りの阪急電車内で、このような居眠り状態でした。
よだれと鼻ちょうちんは、出してなかった…はず!