くもり、時々、雨。
お昼休み、外でぼーっとしていたら、数人の元気な男子学生グループが、楽しげに、話していた。
それはいい。
ただ、話が終わるたびに、「イエー」と、ヒップホップを意識した相の手をいれていた。
きみたちは、高島忠夫か。
と心の中で言った。
しかし、彼等は、きっと知らない世代だな。
もう一方では、二人の男子学生が、真剣に話しこんでいた。
若きウェルテル的な内容を、熱く語り合っていて、聞き耳を立てるというより、話が丸聞こえであった。
青春ていいわねー、私も昔は熱かったなー、今はぬるま湯やけど。
「俺みたいな人間は、どのようなアルバイトをすればいいのか。そもそも人間というのはだな」
という、お悩みから始まり、
「どうしたら、顔のいいやつや、可愛い子みたいに振る舞う事が出来るのか」「そもそも、女にモテるというのはだな」と、段々盛り上がってきた。ようし、いいぞ！
そして、
「いいか、人生を一日楽しむには、煙草だ。三日楽しむには、女だ。一年楽しむには…釣りだ!!」
「本当か!?」「ああ、本に書いてあった！」
と。
あははは。いいねぇ。
書も持て街に出でよ。と、いち図書室事務員は、思うのであった。
コンビニのはしっこにいた猫さん二匹。
夜になり、激しく雨が降っている。嵐の雰囲気。
雷が低く轟き、部屋のカーテンが風でめくれ上がった。
明日の雲はいかばかりか。
