yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

ダンシング念仏

昼下がりより、一天にわかにかき曇り、雨が降り出した。

今日は早めに仕事を上がった。
烏丸の京都シネマへ。「一遍上人」鑑賞。

いっぺんしょーにん、って、昔、歴史の教科書か何かで勉強した覚えがあるな。
その程度の知識と興味だったのだが、キャスト陣を見て、おっ!とそそられた。
スティーヴ・エトウ松田洋治。なんだか、少し前に鑑賞した「蜘蛛の糸」のキャスティングと似てる、と思ったら、同じ秋原監督作品。
主役の一遍上人は、ウド鈴木
えー、ウドちゃん!?
これはちょっと気になるな。そう思い、やってまいりました。
ほとんど、ウドちゃん見たさですね。

いつもテレビで見るウドちゃんとは違って「こんな男っぽい落ち着いた声してるの!?しかもなんかカッチョいい」と、驚きました。
訥々とした、滑舌の悪い、感情を押さえた感じのセリフ回しが、不思議と、世俗から離れたような、聖なる感じがしました。
素なのか計算なのか。

踊り念仏のシーンでは、パーカッションがリズムを取り、ディジリドゥがボエーボエーと鳴り響き、かなりエキゾチックで、踊りも現代風のセンスがとり入れられた振り付けで、見応えアリでした。

昔、京都の繁華街のあるお寺の前を通りかかった際、仏像がお奉りされている本堂に、人が集まっていた。何かのイベントか。なんだなんだと思って入ってみると、けっこう大きな音量で、テクノミュージックが流れ出した。
お寺でテクノ!?
驚いていたら、奥の方の柱の向こうから、三人の若いお坊さんが、黒い袈裟姿で、すすすすーっと現れ、合掌したまま、テクノに合わせて般若心経を唱え始めた。
これが、信じられないほどぴったりマッチして、観衆からは拍手や口笛、そしてやがて、皆、リズムに合わせてゆらゆら踊り出した。クラブ状態。
かくいう私も最後のお坊さんズの「はんーにゃーしんーぎょーうー」合掌!で終わるまで、仲間入りしてました。
お坊さんズは、表情一つ変えることなく、三人揃って静かに合掌し、また畳の上を滑るかのように、本堂の奥へ消えて行きました。割れんばかりの拍手でした。

今からおもえば、あれも、踊り念仏みたいなもんだなぁ。
映画そのものは、淡々として、不思議な感じがしました。


「スーホルムカフェ」にて、ベークドチーズケーキ。


雨も上がった。
今日は祇園祭の環幸祭。御神輿が八坂神社へ戻ってくる。
道路は交通規制がかかり、なんとなくざわざわして、祭礼の雰囲気が、びしびし伝わってくる。
提灯の灯りなどを眺めつつ、帰途についたのでありました。