粟田神社から歩いて5分、青蓮院に到着。
さきほどの粟田神社は、ここの鎮守社にあたります。
20年くらい昔、 ライトアップイベントの夜に来た覚えがありますが、 昼間にゆっくり来るのは初です。
個人的に「青蓮院」と聞くと脳裏に浮かぶのが楠の名木。 親鸞聖人お手植と伝えられています。
青蓮院は、粟田御所とも呼ばれる天台宗の三門跡のひとつ。
塀の5本の線が格式の高さを窺わせます。
境内はあちこちで工事中。この時期の野外での仕事は大変ですね。
拝観受付入り口。
青蓮院の創建は久安6年(1150年)。
御本尊は熾盛光(しじょうこう)如来。
聞き覚えがないな…と思うのも当然、 熾盛光如来をお祀りするのは、日本でここだけなのです。
熾盛光如来とは、「体の毛穴から燃え盛るような光を発して、 九曜など繁栄や健康などに大きな影響を及ぼす天体神を屈服させる といわれる。 天台宗では天変地異の際に行われる修法の本尊とされる。」 とのこと。
”天変地異の際に行われる修法”って…。
ひー、行われないことを祈ります。
華頂殿。 客殿(白書院)とも呼ばれています。
早速目に入るのが木村英輝氏奉納の、蓮の襖絵。
こんなお部屋でお茶とか飲んでみたい。
屏風の一番左「一隅を照らす」は、比叡山延暦寺に行った時によく目にしました。ここも同じ天台宗のお寺なんやなと納得。
庭園に面した縁側。
小堀遠州の作庭。
鴨居の彫刻が気になります。波かな。
通路にある板戸に描かれていた絵。古そう。
あらら!青不動さんはここにはおられず、将軍塚の青龍殿に安置されているのだそうです。
満月の時に護摩を焚かれるのでしょうか。なんかかっこいい。
この通路の窓から見えるお庭がいい感じ。
日本らしい趣きがありますね。
小御所。
本堂の北側に建つ入母屋造桟瓦葺きの建物。
平安時代末は門主の居間でした。
板戸に祇園祭の山鉾の絵柄が。
誰もいないので、この縁側に座って外を眺めてみました。
かつて、やんごとなき身分の方々がおられた空間。
私なんぞが入ることは出来なかったところでしょう。
水音と蝉の声が響く夏の午後。非常に贅沢な時間でした。
本堂。
御本尊である秘仏の熾盛光(しじょうこう)如来、 日本三不動の1つ、青不動がお祀りされています。
青不動は現在は将軍塚の青龍殿の方にお祀りされているので、本堂にはレプリカというかパネル写真が置かれていました。
本堂の向かい、まだ真新しい木の階段の上にあるのが聖天堂。
こちらは最近新たに増設されたもよう。
さきほどの粟田神社にも聖天社があったので、「過去、 ここに聖天堂があった」ことに起因しているようです。
宸殿。
前庭は工事仕様。足場が組まれていました。
ひー、それにしても暑いったらない。
汗を拭き拭き、大玄関方面へ戻ります。
大玄関に戻ると、庭園への入り口があります。
しかし暑くてパス。
境内参拝の人影は多くはなく、 落ち着いた雰囲気で各お堂を回ることが出来ました。
全て廊下で繋がっているので、雨の日もありがたいですね。
青蓮院を後にし、三条通りのバス停、神宮道へ。
やー、ほんまに暑いけども、歩きやすいスポーツサンダルを履いていたので、暑ささえなかったらまだ余裕やわ。等々思いつつ、冷房の聞いた市バスに乗車し、河原町三条方面へ向かいました。