yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

浄瑠璃寺

京都府木津川市加茂町へ。田園地帯を走ります。

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途中、超大人気ラーメン店「無鉄砲」の店の前を通り抜けました。何年か前に来たので「そうかそうか。この辺だったのか」と嬉しくなりました。


薬師寺から約30分ほどで、浄瑠璃寺に到着。
奈良と京都の境目に位置。一帯は古来より南都仏教の聖地として、小田原別所と呼ばれていました。
車でないとなかなか大変そうな、山の中の静かな集落です。
有料の駐車場に車を預け、参道へ向かおうとすると、猫が道路を横切りました。
猫好きとして「ああっ!待って」と慌てて撮影したのがコレ。

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参道方向へ進むと…おぉ!

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おぉお!

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沢山の猫が。飼い猫なのか野良猫なのかは分かりませんが、白い猫たちは私に警戒心MAX。「ウゥ…シャアア!」と威嚇態勢。
「こわくないよ〜こわくないよぉ〜」と、私が彼らだったらこわいだろうな、と今は思う様子で話しかけますが、このままでは猫パンチをくらうので、すました顔で参道へ。


山里の寺院の風情があります。

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20年くらい昔、みうらじゅん氏&いとうせいこう氏の「見仏記」を何度も読み返し、「イケてる住職、略してイケ住がいる海龍王寺」と「みうらじゅん氏の心の恋人、吉祥天女のいる浄瑠璃寺」が、特に心に残っていました。
ずっと来てみたいと思っていたので、嬉しいかぎり。

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浄瑠璃寺は、九体寺ともいい、国宝の本堂に九体の阿弥陀仏を安置されています。
創建当時のご本尊が薬師仏であったので、その浄土である浄瑠璃世界が、寺名の由来だそうです。

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境内には、まばらに数人の人影があるのみで、実に静かです。

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吉祥天女さんは決まった時期のみのご開帳。うーん、そのタイミングで来ていたら良かったですね。
ご開帳の時期は、たくさんの参拝者が来られるんでしょうね。


国宝、藤原時代から残る九体阿弥陀堂

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当時の京都を中心に競って建立された九体阿弥陀堂としては、現存する唯一のお堂。
太陽が沈む西方浄土へ迎えてくれる阿弥陀仏を西に向かって拝めるよう東向きにしています。


社務所あたりに、たむろっている猫たち。
みんな人馴れしていて、撫でさせてくれました。
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社務所にて受付し、阿弥陀堂へ。
阿弥陀堂内は撮影禁止です。

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お堂は900年くらい前からの建物なので、堂内の照明は最小限、自然光でのお参りです。

はるか昔は、こういう感じだったんだろうなと思います。


お堂の中には、国宝と重要文化財の仏様が、ずらーり。本堂中央にはひときわ大きな阿弥陀如来中尊像。九体阿弥陀如来像は2体が修繕中でお留守。子安地蔵菩薩像。持国天増長天不動明王と二体の童子像。
そして閉じられた厨子の中に吉祥天女像。


静かな阿弥陀堂の中で、国宝の仏様方が手の届きそうなところに。うまく言えませんが、距離が近いせいか存在感がすごくて、美術品ではなく信仰の対象であるという事を、身をもってビシバシ感じました。

仏様方は長方形の台座の上に鎮座されてますが、紋様が施され、ここから先は仏の世界なんだなと思いました。

10分ほどで外に出ましたが、もう少しあそこにいたかったなぁといまだに思うほど、ここ、最高でした。


国宝の三重塔。平安時代の1176年、京都一条大宮から移されたきたもの。

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秘仏薬師如来が安置されています。こちらもご開帳時期が限られています。

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塔の石段から。
池をはさんで、東の薬師であるこちらは此岸(この世)。西の阿弥陀である池の向こうは彼岸(あの世)。

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あの世からこの世へ戻ってきた心地。

 

池のほとりに猫。何か狙っているのかな。

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おっと。目が合いました。

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空が反射して、水面もあの世とこの世みたい。


境内を出て、参道にて。落ち葉の上を進む猫。

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そして先ほどの猫エリア。相変わらず皆さん思い思いに過ごしています。

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かわいい…。

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右手の黒白タキシード猫が、懐いてくれました。「あ、ボクが担当なので、好きなだけ撫でてくださいハイ」といった感じで、ゴロゴロスリスリしてくれました。
こうなるともう「カワイイねぇ〜カワイイねぇ〜いい子だねぇ」と、岩合光昭氏のような口調で撫でる。

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あぁ後ろ姿がたまらない。

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と、私がタキシード君と戯れていると…。
先程まで警戒モードだった他の猫たちがですね。続々と「に…にゃーん」と鳴きながら近づいてきて、身体をすりつけてくるではありませんか。
「べ、別にアンタのこと好きなわけじゃないんだからねっ!ちょっと背中がかゆいだけなんだから!ホラ早く撫でなさいよね!」と言わんばかりのツンデレ具合。
「も〜分かってるって。ホラこわくないでしょ〜いい子だねぇ」と最後はモフモフ状態でした。


来て良かったホントに!!
車に戻り「最高やな!」と思わず大きめの独り言を呟いてました(笑)
正午過ぎに京都の自宅に帰還し、しばしお昼寝。


今回も知的好奇心が刺激されるような、いずれも素晴らしく、そして癒されるようなお参りでした。
最後に猫と戯れるというおまけもあり、大満足です。

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ちなみに「くるみの木」のランチを久しぶりに食べたかったのですが、定休日でした。残念!またリベンジしたいです。

薬師寺

春日大社から発ち、久しぶりにお向かいの東大寺…はまたの機会として、車で約15分ほど走った西の京エリアにある、薬師寺へ。
かなり久しぶりです。10年ぶりくらいかな。

 

駐車場に車を停めると、ちょうど大型バスの団体さんもやって来ました。おじいさんとおばあさんが沢山降りて来られて、とても楽しそうにされていました。
団体さんの最後尾について歩いている途中、休ヶ岡八幡宮というお宮が見えてきました。立ち寄ります。

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薬師寺を守護するお社で、寛平年間(889〜898)に、大分県宇佐神宮から勧請されました。
御本殿は修繕中で、こちらに仮宮が設けられていました。ご神像である八幡三神は、今は奈良国立博物館に寄託されているそうです。

 

八幡宮を出て参道を進むと、30代くらいのがっしりしたお坊さんが歩いてこられました。全身生成色のざっくりした法衣で、素足に草履か下駄。「おはようございます」と挨拶しつつ、「ヒー、真冬の野外で素足かぁ」と、ダウンジャケット、ニット帽、裏起毛タイツの"冬の三種の神器"を身につけた私は、思わずぶるぶるっとなりました。

 

孫太郎稲荷神社。
こちら、お参りしていませんが、帰宅後に由来など調べますと、特に薬師寺と関係はないそうです。栃木県から姫路、そして奈良へとお引越しをされてきたお稲荷様だそうです。

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南受付。
ここで料金を支払います。

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手水舎。

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境内社がありました。左は平木大明神。右は弁財天社。社殿の感じからすると、かなり昔から鎮座されているのではないかと。

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若宮社。

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中門。仁王様の色彩がカラフル。爽やかな色彩。

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お線香をば。こんな束の状態で火を付けるのは初めて。誰もいないのをいいことに、中の方まで火ついてる?大丈夫?としつこく種火にかざしたので、周りだけ燃え落ちるんじゃないかとドキドキしました。

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中門をくぐると一気に視界が広がり、白鳳伽藍と呼ばれる壮美な佇まいが目に飛び込んできます。

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写真では伝わりづらいのですが、現地でその場に立つと、スカーーッと風が抜ける感じで、とても爽快!

法相宗大本山天武天皇が皇后の病気平癒を祈願し、藤原京に建立。平城京遷都の際に、現在地に移築されたそうです。


西塔。兵火で焼失し、昭和56年に453年ぶりに創建当時の白鳳様式をもって復興。中には釈迦八相像が納められています。公開はされていません。

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修復工事中の国宝、東塔。
六重に見えますが、各層に裳階(もこし)をつけた三重の塔です。この姿が律動的な美しさを保ち「凍れる音楽」という愛称があります。なんかかっこいい。
修復後の内陣公開は、今年の5月1日からです。

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さて、それでは金堂へ。

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昭和51年に復興されました。二重二閣、五間四面、瓦葺の建物で、各層に裳階(もこし)をつけた龍宮造り。薬師寺の白鳳伽藍は、この龍宮造りの意匠で統一されています。


お堂の中は撮影禁止。
伽藍の中には、国宝の薬師三尊像。中央に薬師如来、左右には日光菩薩月光菩薩。非常に美しい仏様でした。
私の前を歩いていた団体さんの姿や気配はどこにもなく、境内を歩く参拝客もまばらで、静かで落ち着いた雰囲気。国宝の仏様を間近で、じっくり拝仏。贅沢なひととき。

 

お堂の後方に回ると、薬師如来様の背後の台座を拝見する事が出来ます。中はもちろん撮影禁止なので、こちらは売店のある建物にあったレプリカ。

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古のシルクロード交易を物語る紋様や彫刻。東西南北には四神(青龍、白虎、朱雀、玄武)が配されていました。
幼い頃より、シルクロードに深い郷愁のようなものを感じてしまう私。たぶん子どもの時に見た「シルクロード楼蘭」展覧会で、ハマったんだと思います。


金堂を出ると、大講堂が待ち構えています。

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薬師寺内最大の建物で、平成15年に復興されました。平成15年、なーんだ新しい建物やん。と思いがちなのですが、色々な神社仏閣を回っている内に、「創祀1000年か。てことは1000年前は、このお社も出来立てだったわけで。時間が積み重なって残っていくって凄いことやな」と思うようになりました。
なので、この大講堂も今後100年、200年と時を重ねて行くと、その頃にはもう少なくとも私はこの世にはいない。「頑張って残ってね!」と思わずエールのようなものを送りたくなりました。

 

伽藍最大の建物。講堂が金堂より大きいのは、古代伽藍の通則で、南都仏教が教学を重んじた事を表しているそうです。
お堂の中には、重要文化財弥勒三尊像。こちらも静かで落ち着いて拝仏させてもらいました。

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薬師寺は度重なる災害や戦火で、創建当時の建造物はほぼ焼け落ち、現在に至るまで復興と修繕を何度も重ねています。不死鳥のようなお寺ですね。

 

灰塵に帰しても何度でも蘇る尊さというか、根性ナシのヘタレな私から見ると、「薬師寺先輩、ステキ…」(どうもモノを例える時に先輩にしたがる傾向があるな)とキラキラしたものを頂いた、そんな場所でした。

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さてこの後は、海龍王寺に行ってみようと思っていましたが、ナビをいじっている内に「うーん。浄瑠璃寺にしよう」と変更。
奈良市を抜け、京都府木津川市へ向かいます!

水谷九社めぐり

御本殿エリアから、西側に向かいます。

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若宮十五社から引き続き、水谷九社めぐりへ。

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140年ぶりに再興された龍王社を記念し、春日山から湧き出る水谷川の川辺に鎮まる九つのお社を巡るコースです。祈祷所で受付すると、祈願札を奉納しながら巡拝し、お守りと御朱印がお受け出来るそうです。私は受付はせず、そのままお社を回ることにしました。

 

総宮神社。建築や土木関係者の信仰が篤いそうです。

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一言主神社。一事を真剣に祈願すれば叶えて下さるとのこと。叶った暁には鳥居を奉納するしきたりがあります。祠には朱色の鳥居が沢山奉納されていました。

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龍王社。神山春日山に鎮座する水徳の神様。

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水谷川のせせらぎのすぐ側にあり、まだ新しいという事もあり、とても綺麗でした。

 

水谷神社。

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御本殿、若宮社に次ぐ格式の高いお社。災難を取り除き福徳を授ける神様。京都の八坂神社の本祀とも言われているそうです。


水谷神社の御神木。空洞のイブキの幹が杉を抱えこむ形で立っています。不思議。

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聖明(せいめい)神社。家庭の守り神。近世になってからは陰陽道との繋がりがあるそうです。

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愛宕神社。火難除け。

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天神社。延命長寿など。北野天神とご同神とされています。

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浮雲神社。霊峰御蓋山の頂、浮雲峰に鎮座する本宮神社に登拝するのと同じ霊験があるとのこと。

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さて、あと一か所、交通安全の船戸神社があるのですが、うっかり行きそびれました。


春日大社には、本当に沢山のお社がありました。
一気にこれだけ回ると、もう大満足。
私は若宮社と龍王社が好きですね。


春日大社を後にし、奈良公園を抜けていきます。9時を過ぎると観光客や車通りも増えてきて、賑やかになってきました。


鹿さんたち。

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振り返ると若草山
さて続いて、西の京の薬師寺へ。 

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若宮十五社めぐり

春日大社御本殿から南へ、若宮神社を中心とした若宮十五社巡り。
いやー、神社によく来るようになるまでは、足を踏み入れた事がないエリア。ワクワクします。

 

若宮十五社は、「人生における様々な困難をサポートしまっせ!」という多様な神様がズラーッと鎮座されているそうです。
本当は、受付をして木札をもらい、それを順番に奉納しながら参拝するそうです。が、いかんせん早朝で受付も開いていないので、このまま参道に沿って回る事としました。

 

本宮神社遥拝所。
御神体山、御蓋山の頂上にある本宮神社を遥拝する場所。

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三輪神社。一童社とも。子孫繁栄、子どもの無事な成長を見守る神様。

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存在感放ちまくりの若宮大楠。

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神功皇后御手植えと伝えられています。

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延命長寿の兵主神社(左)と、金運守護の南宮神社(右)。

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若宮神社。奈良の春日若宮おん祭りで有名ですね。
正しい知恵を授けて下さるご利益があるとのこと。思わず襟を正してしまうような、荘厳な空気がありました。私の拙い撮影ではありますが、なんとなくそういう空気感が写真から伝わるといいのですが。

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言うなれば、厳しいけどべらぼうにカッコいい先輩がいる部室に「…し、失礼しまーす。1年2組のyukixです!」と入っていくような気持ち(ちょっと違うか)。
ちなみに、こちらは御本殿正面からの撮影は禁止のようです。

 

夫婦大黒社。全国でも珍しい、ご夫婦の大黒さんがお祀りされています。まだ時間が早いので祠の扉が開いていませんが、地元の方が数名、ジョギングやウォーキングがてら、ここにサッと来て参拝されていました。

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夫婦円満、良縁、福運守護の神様。
ちなみに十五社めぐりの受付はここです。

 

さぁ、どんどん行きますよ。

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お稲荷様である廣瀬神社(左)と心願成就の葛城神社(右)。柑橘とのコントラスト、絵になりますね。

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三十八所神社。
開発、開拓。正しい勇気と力を授けて下さる神様。
正しい勇気かぁ…考えさせられます。

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佐良気(さらけ)神社。商売繁盛と交渉成立の神様。

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龍神社。後醍醐天皇ゆかりのお宮で、開運財運にご利益あり。

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枚岡神社遥拝所。

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春日明神遥拝所。

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宗像神社。諸芸発達、七福神の弁天様。天河大弁財社からの勧請とか。天河大好きっ子なので、ボルテージあがりました。

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護摩壇。弘法大師空海上人が護摩を焚いたそうです。

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伊勢神宮遥拝所。

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龍王珠石。善女竜王が尾玉を納められたところ。
善女竜王ってだれ?竜?女性?

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帰宅してからググりました。ざっくり言うと、密教系で雨乞いの仏様なんですね。
神社境内なのに密教の仏様なのか。色々いわれがあるんだろうな。歴史って奥深い、と思いました。


紀伊神社。万物の命の神様。御遷座中でした。

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十五社めぐりの参道は、ここまで。
復路、森の中から鹿さんが数匹、飛ぶように走り抜けていきました。向こうから何か来る何か近づいてくる……来たっ!という感じなので、ちょっとビックリしました。

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元来た南門が見えて来ました。

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さて、引き続き、水谷九社巡りへ。
続く!

 

 

奈良氷室神社と春日大社

お仕事がお休みだったので、朝からお出かけしました。いざ、奈良へ。

 

朝6時過ぎ、長岡京市を出立。
主人ネコ男氏のいびきが遠い地鳴りのように聴こえてくる中、夜明け前の冷え込む外へ。車のフロントガラスにはうっすら氷が張っていました。
バイパスと高速道路を使い、約50分で奈良市内に到着。
途中、木津あたりで東の空が明るくなり、茜色や薄桃色、美しい色を全てここに流し込んだかと思えるような雲がたなびき、「お〜」と車内でひとり感嘆していました。

 

昨今の奈良市内の奈良公園界隈の渋滞、混雑ぶりは、テレビでも充分観ていたので、早い時間にサッと来ようと思いました。

午前7時、さすがにガラガラの駐車場。

向こうに東大寺大仏殿の屋根が見えました。

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ちょうど、駐車場のお隣に神社があったので、これ幸いとお参りさせてもらいました。
奈良氷室神社。

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和銅3年(710年)に、若草山の近くを流れる吉城川上流域にある月日磐(つきひいわ)と呼ばれる石に、氷室が設置され、氷神をお祀りした事に由来しています。
現在は春日大社の別宮に属し、氷の神様として、地元の氏子さんや、冷凍氷業界の崇敬を集めています。

20年くらい前にお参りした覚えがありますが、境内の様子は全く記憶にありません。新鮮な気持ちで鳥居をくぐります。

 

手水舎。左隣に井戸がありました。

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四脚門。

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当然ながら、早朝なので社務所も開いておらず、人の気配もありません。拝殿、舞殿の向こうに本殿が見えます。

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江戸時代に南都方の楽人が拠点とした神社でもあり、ここでは舞楽奉納を中心としたお祭りが行われていたそうです。

 

拝殿でお賽銭を…と思い、よく見ると、このようなものが。コインを入れると雅楽が鳴るんですね。

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鳴らせたい!と思いましたが、朝早いしなぁ…大きな音だったら迷惑やしな、と思って今回はご遠慮しました。

 

御本殿。

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御祭神は、闘鶏稲置大山主命(つげのいなぎおおやまぬしのみこと)、オオサザキノミコト、額田大中彦命(ぬかたおおなかつひこのみこと)。初めてお聞きする御祭神ばかりです。


境内摂社の舞光社。
南都舞楽の楽祖である狛光高公を祀っています。

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氷みくじ。氷の上に何も書かれていないおみくじを置くと、文字が浮き出てくるようです。氷室神社ならではですね。

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かき氷のお祭りなどもあるそうです。
雅楽舞楽と氷、特色豊かなお社でした!

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氷室神社のお向かい、道路を挟んだところに、奈良国立博物館新館があります。さすがにまだひと気がありません。

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おっ、鹿さんがいました。なんとなく目が合い、オハヨーと声をかけてしまいました。

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少し東の方へ向かうと、東大寺春日大社エリアにやってきます。左手奥に若草山

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昼間や土日は人と車で混み合っていますが、この時間は、歩いている人もパラパラ。静かで気持ちがいいです。


春日大社のある飛火野はとっても広いので、色々ルートがありますが、今日はここから。

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飛火野は、古くは春日野と呼ばれ、神体山である御蓋山を仰ぐ古代祭祀の地。

 

なかなか沢山の鹿さんたちがいました。草をむしゃむしゃ食べていたり、頭と頭をこすりつけ合っていたり、ぼんやりしていたり、思い思いに過ごしています。

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キュイー、キューン、と鹿の鳴き声が、朝の飛火野に響きます。 

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森を抜けて、御本殿へと続く参道にたどり着くと、お出迎えのような鹿さんが近づいて来ました。お腹空いてるのかもですね。

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末社、壺神神社。醸造の神様。

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右手の石垣の上に鹿さんが乗っています。なんかアヤシイやつが来たな〜、と思われてそう。

 

右手の大樹の存在感が凄かったです。ぬぬぬぬっと動き出しそう。

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ニ之鳥居が見えてきました。平安末期の創建。ここをくぐると、神域感が濃くなるような気がします。

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伏鹿手水所。

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お隣に祓戸神社。平安中期、1006年にはお祀りされていた古社。ここで清めてもらってから、御本殿エリアへ。

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石灯籠の数が凄いです。

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春日大社、南門。

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門の手前に、磐座がありました。大古の昔に、神様の依代として使われていた、というような事が書かれていました。

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奈良に都が出来た頃、茨城県鹿島神宮から武甕槌命を、御神体山である御蓋山山頂の浮雲峰にお迎えし、768年、勅命により今の地に社殿を創建し、千葉県の香取神宮経津主命、大阪の枚岡神社から天児屋根命比売神様をお招きし、お祀りしたのが始まりとされています。

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春日大社へは、もう何度来たか分からないくらいですが、実はじっくり意識してお参りした事はありませんでした。

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そうそう、前もこの幣殿から参拝したな。しかし改めてこうして見ると……御本殿、何処に!?と思うほど遠い…。

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この幣殿から中のエリア、御本殿近くにお参りするには、特別参拝という形で予約せねばならないようです。
日程は限られており、現時点では、1月14日から3月31日まで。祭礼などで除外日もあるので要注意です。要予約で、3日前までに事前に申し込まねばなりません。

 

正直、「それにしても、一般参拝者と、なかなかの距離を取っているな。文化財保護の視点なら分かるけど、何か別の理由もあるような気がしてならん。ここは繁栄した藤原氏氏神でもあるし、そういうのも関係してるのかな」と思ったものの、所詮は素人の浅知恵、歴史の事もよく判らないのでした。

個人的にはなかなかミステリアスな神社だと改めて思いました。

 

この時間、参拝者は数えるほどでした。ご家族連れと、地元のおじいさんが数人。早朝は人が少なくて、やはりいいな。

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西回廊の釣り灯籠。

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西回廊。所々、慶賀門、清浄門、内侍門があり、中の御本殿エリアに向かって参拝する方も。なるほど、ここからの方が近い。

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南回廊にある榎本神社。春日の地主神。

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さてさて、広大な神域には、約61の摂社・末社がお祀りされています。ここから、「若宮十五社めぐり」と「水谷九社めぐり」に向かいます。

続く!

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烏丸へ

先週の夜、「天下一品」へ行ってきました。

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コーンラーメン。

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普通のレンゲの他に、ちゃんと「スープの海に沈むコーン」をすくいあげる為の穴の開いたレンゲもついてました。
そうそう、分かってるね〜!と褒めたたえましたが、私は一個ずつ「ここかな?お、いたいた」と箸で摘んで楽しませてもらいました。美味しかったです。

 

本日の仕事終わり、友人の結婚祝いの品を選ぶべく、四条烏丸へ。

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調達後、お腹ペコペコで晩ご飯にと入ったのは、「星乃珈琲」コトチカ店。海老ホワイトソースドリアのプレート。ドリンク付き。おっ、パンケーキもついてるやん!と思って注文しました。

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小腹が空いた、もしくは、少しだけ食べたい時にちょうどいいプレートです。パンケーキはサクッとしつつもなめらかな食感で美味でした。
ガッツリ食べたい時には足りないかな。うん、腹ペコだった私は足りなかったです(笑)。そんなわけで、帰宅してから追加でご飯を食べたのでした。あーあ。なんか己に負けた気分。

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明日は職場の休業日。少しでもカロリー消費すべく、お出かけしたいと思います!

城南宮

午後、城南宮へ。
お久しぶりぶりの参拝です。

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794年の平安京遷都に際し、都の安泰と国の守護を願い創建。平安城の南に鎮まるお宮という意味だそうな。

 

鳥居を入ってすぐ右手の建屋に、五色の幕が下がっていました。御神紋である「三光の御神紋」がありますね。太陽と月と星を組み合わせた、全国的にも希少なもの。

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楽殿。お正月は、ここで巫女さんが神楽舞をされるそうな。

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参拝者は多いのですが、境内が広いので、混み合っている感はありません。

 

御本殿。こちらも御祈祷真っ最中。

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御祭神は、国常立尊(くにのとこたちのみこと)を、八千矛神(やちほこのかみ)と息帯日売尊(おきながたらしひめのみこと)と合祀し、城南大神とされています。

 

境内にいる間、御祈祷の祝詞がひっきりなしで続いていました。神職さんたちも沢山スタンバイされていました。ここは車のお祓いをされる方が多いので、新年明けということもあり、多いですね。

 

そんなわけで、有り難く御本殿内の御祈祷の様子を参拝しながら見せてもらったんですが、左右に随身の木造がありました。平安時代随身の姿を再現しており、右の白髭の方は口を開け、左の若者は口を閉じていました。「あ」と「うん」形ということでしょうか。

 

御本殿の翼廊から、御本殿エリアにある末社摂社にお詣りすることができます。一瞬、ここ入っていいの?と迷いましたが、大丈夫でした。
中は写真撮影禁止です。
御本殿を左右から囲む形で、とても綺麗に整えられた空間でした。おー、こりゃすごいわ。と漏れ聞こえてくる祝詞を聞きながら、一周。
他の参拝者さんが「今のは何?」「お稲荷さんやで。次、春日社に行こう!」と、楽しそうに参拝されていて、つられてこちらも楽しくなりました(笑)

 

御本殿から境内を臨む。

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境内の神苑へ。別料金です。

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以前、梅の時期に来た時は、極楽か?と思えるような華やかな景色でした。
さすがにこの季節はシーーンとしてます。ほぼ貸し切り。

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綺麗な小川。

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梅の蕾が色づき始めています。梅シーズンは来月。楽しみですね!

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落下椿。

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神苑を進むと、御本殿の背後を回り込みます。この垣根の中に摂社末社が並んでいます。

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今日は曇天ですが、お日様がぼんやり顔を見せてくれました。

 

綺麗な庭園を独り占め状態。

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うむ。もしもこれが私の家の庭だったら…手入れとか大変だから、やっぱり見に来る専門につきるな!と思いました。

 

錦鯉のたまり場。

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小さな祠がありました。

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曲水の宴が行われる庭園。

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雅ですね。
着物姿の吉永小百合さんが出て来そう。

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お抹茶席があるお茶室。

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神苑ゾーンを堪能し、境内社へ。

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真幡寸(まはたき)神社。
御祭神は、真幡寸大神と応神天皇。霊験あらたかで、朝廷からお供えがあったそうです。

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芹川天満宮
御祭神は菅原道真公。
鳥居横に「唐渡天満宮」とあります。菅原道真公が宋に渡り禅を修めたという、渡唐天神の信仰を物語っているそうな。

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絵馬堂。

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正面の絵馬、城南宮の御神紋に、祓い串の幣(ぬさ)と思われる絵柄ですね。なんか綺麗だなぁ。

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三照宮社。
御祭神は天照大神

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こちらのお宮は、城南宮の正面鳥居のお向かいに鎮座しています。石段の途中から撮影。右手の手水舎のお水は、菊水若水という御神水

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城南宮は子どもの頃から来ていましたが、あまり細かい記憶がありませんでした。御本殿の周りにも摂社末社があると知りませんでした。
今日、じっくり回らせてもらい、色々と発見する事が出来ました。