日曜日の午後、京都府八幡市にある石清水(いわしみず)八幡宮へ。
我が家からは、車で15分くらいの距離。
実家にいた頃は、両親と年に一度くらいは来ていました。今回は10年ぶりくらいかと。
改めて、一人で色々と回ってみます。
頓宮横の駐車場に車を停めました。何十回と来ているのに、ここに駐車場があること、初めて知りました。今までどこに停めてたんだろう…少なくともここではない気がする。
記憶が曖昧で、とにかくロープウェイに乗って山の上に行ったら、大きな赤い本殿がある。それだけしか記憶がないのでした。
山の上のお宮の他に、ここにも摂社がある事も知りませんでした。知らない事だらけです。
駐車場からすぐの所に、摂社である高良(こうら)神社がありました。
樹齢700年のタブの御神木。すごい存在感。
すぐお隣の頓宮。
年に一度、石清水祭で山上の御本殿から御神霊が御遷しされる重要な社殿。
頓宮の門。例によって参道を逆に進んでいる気配。
一の鳥居。
扁額にズームイン!
八幡宮の「八」が、神使である鳩の形。
さてさて。先程の高良社の少し先から、山の上の御本殿まで、参道を歩いて登ることも出来ますが、私はロープウェイ。
ちょうど数分後に出るところ。いそいそと乗り込みます。ナウいイチャイチャカップルばっかりやったら居辛いものがあるな、と思ってましたが、一人で来られている人が多かったです。
数分で山上へ。
ロープウェイの駅からすぐの所に、地蔵菩薩の祠がありました。
日の光の差し込む参道を歩きます。
三女神社。
暦応2年(1339)鎮座。宗像三女神(タゴリヒメ、イチキシマヒメ、タギツヒメ)をお祀りしています。
前来た時に、「あー、ここにも神社がある」と思ったなぁ、そういえば…と思い出しました。
南総門。
南総門脇の御神木。背後に回ると、大きなコブがボコボコありました。
奥に見える供御所には、竈(かまど)を祀った竈神殿があります。
総門をくぐると、広い御本殿エリアが広がります。
思っていたよりもお参りの人が沢山います。
目にも鮮やかな朱色が眩しいほどの迫力を放つ国宝の御本殿。
平安時代のはじめ、貞観元年(859)、九州の宇佐八幡宮から、男山(この山の名前)に八幡大神を勧請し、ご奉安申し上げたのが起源。
御祭神は言わずもがな、応神天皇、神功皇后、比咩大神。創建以来、武運長久の神として清和源氏をはじめとする全国の武士から崇敬されてきました。
武運を願いたくなる気持ちがわかる、荘厳で迫力ある雰囲気だなぁと思いました。子どもの頃から来ていますが、なんかこう「優しく癒される〜」というより、襟を正して「よおぉっし!」と目的地まで走り出したくなるような感じ。
この日もご祈祷の方が多かったです。ドーンと太鼓が鳴り、本殿内でご祈祷を受ける方々をチラ見すると、特に初宮や七五三でもない普段着の方ばかり。人気なんだなぁ。
御本殿の東にある、おがたまの木。古来より霊力のある木として、多くの神社に植えられているそうです。
御本殿の東北角の鬼門封じ。
牛の角を待ち、虎の皮を身にまとった鬼が来るといわれる丑寅(東北)の方角、鬼門を封じる為に、社殿の石垣を切り取った作りになっています。
正面摂社の若宮社は工事中。
御本殿の真裏にある北総門。なにげなくありますが、江戸時代初期のものなんですね。風雨にさらされつつも今日も残っている事に、毎度のことですが感銘を受けます。
なんだかすごい木。
右手から一童社、住吉社、校倉(あぜくら)。
江戸時代中期の校倉。校倉というと、奈良の東大寺の正倉院を思い出しますが、ここにもあったのか。全然気付いてなかった。
重要文化財です。ここぞとばかりに間近で木組などを拝見しました。美しい。日本の大工さん凄いです。
御本殿西エリア。一際存在感のある御神木が見えてきました。
楠木正成公の楠。樹齢700年。
ちなみにこの土壁。信長壁といい、天正8年に織田信長公が寄進したもの。瓦と土を幾重にも重ねる事で、耐火性、耐久力に優れていたとされています。
御朱印を書いてもらい、ここで巫女さんとして働いている友人がいるかも?と周りをキョロキョロ見ましたが、残念ながら会えず。参道を進みます。
さて、行きはロープウェイで来ましたが、帰りは裏参道を徒歩で下山します。
森の中を抜けて行くと、お社が見えて来ました。
摂社、石清水社。
冬に凍らず夏に涸れない霊泉「石清水」が湧き出る、当宮の起源となった場所。八幡宮創建以前からここに起源を持つとされています。
実のところ、今回の一番のお目当てはここでした。石清水八幡宮御本殿より前からここに鎮座まします不思議な泉のお宮、お参りさせてもらいたい!
鳥居正面奥に、石清水井がありました。暗くてよく見えなかったけれど、水を汲む柄杓がありました。
右手が御本殿。
上の八幡宮とはまた違う雰囲気です。静謐で神秘的な所でした。
参道を降りて行くと表参道に合流します。合流地点あたりに、真っ赤な鳥居と、赤い祠の奥が暗くて全く見えない大扉稲荷社がありました。更に降りて行くと、ニの鳥居のあたりに戻って来ました。今から上まで登りますよ!という方が結構多かったです。しかし今までと違うのは、海外からの観光の方の姿がほぼありません。コロナウイルスの影響ですね。
改めてじっくりお参りすると、今まで知らなかった事が沢山ありました。御本殿エリアのパワフルさも好きですが、石清水社の静謐さも惹かれるものがありました。字の如く静と動を併せ持つ神社だなぁと思いました。
さてさて帰宅後、出かける前にネコ男氏と買いに行った鯛焼きをおやつに頂きます。
ほうじ茶あん。食べると確かに、あんこの甘さの中にほうじ茶の風味がします。
ちなみに「半分こね」と言い残しておいたカスタード味を、ネコ男氏が全部食べてしまったという暴挙が起こりましたが、神社詣りをした後ということで、「あーた、"オレは小倉あん1個だけでいい"って言うてたやん」「あぁ…カスタード味を楽しみにしていたのにィ」程度の責めの後、不問としました。