9月の初旬に、京都国立博物館で開催された「聖地をたずねて」という、西国三十三ヶ所の寺宝の展示をひとりで見に行きました。
実はその後、13日の閉幕直前に主人ネコ男氏とも見に行くことになり、再度堪能させていただきました。
帰宅後、ネコ男氏が「おれ、西国三十三ヶ所巡り、やろうかな」とぼそっと言い出しました。
何がネコ男氏の琴線に触れたのかは定かではありませんが、「ここ行ってみたい」と思うお寺がたくさんあったようです。
というわけで、本当に、白装束やお軸などを用意するまではしませんが…せっかくの4連休なので、まずは近場のお寺にお参りに行ってみる事にしました。
西国三十三ヶ所観音霊場、廿一番札所、穴太寺(あなおじ)。
京都府亀岡市の市街地からは離れた、昔の風情の残る閑静な街並みの中にあります。
手前に広い駐車場がありました。連休中ということもあり、たくさんの車が停まっていました。
正直なところ予想外。エッ、この静かな田園に囲まれた場所に、こんなに参拝に来る人がいるのかと思いました。さすが西国三十三ヶ所札所ですね。門前の水路には小さなメダカみたいな魚が泳いでいました。仁王門の古めかしい雰囲気と右手の大樹に目を奪われます。
仁王門。三間一戸の八脚門。
ありゃ。ピントがずれちゃいました。
仁王門の仁王様。
怖い顔ですが、個人的にはNHK「びじゅチューン」の井上涼さんの作風と似ているような…どこか親しみを覚える好きな造形。
わら草履が奉納?されていました。
仁王門入ってすぐ左手に、鎮守の社。天満宮とお稲荷さん。
手水舎の龍の後ろ姿。教壇に立つ先生の後ろ姿ぽい。
御本堂が見えてきました。
天台宗のお寺。創建は慶雲2年(705)年。文武天皇の勅願により大伴古麿によって薬師如来をご本尊として建立されました。仏師の身代わりになり弓矢を受けたという聖観世音菩薩も奉祀しています。
本堂には聖観世音菩薩と薬師如来がお祀りされていますが、聖観世音菩薩は33年毎のご開帳のみ。薬師如来は完全な秘仏で、ご開帳された記録はないそうです。
壁面に生の草花が活けてあり、瑞々しいです。
左手に、本堂と庭園拝観受付がありました。
このような渡り廊下を渡り、本堂へ。
中は撮影禁止となっています。
お堂の中は、ご本尊は金色の扉がピシリと閉じられていて、お鏡かな?円形の鏡が立てられていました。
右奥に釈迦如来大涅槃像があります。蓮華座を枕に横たわるお姿で、上にお布団がかけられています。なで仏とされていて、お布団をめくり自分の病の個所と同じ部分を撫でて、自分の身体を触ると良くなるといわれています。
わー。ほんまにお布団かぶってはる!と見るだけでまずはボルテージ上がります。涅槃像は見ますが、お布団までかかってるのは初めて見ました。しかも、ちゃんと涼しい夏布団仕様。冬は厚めのお布団になるのかどうか気になりますね( ^ω^ )
穴太寺庭園。書院。
縁側に座って景色を堪能。
多宝塔が借景となっています。
水面に日の光が反射して、建具の上にキラキラと光がゆらめいていました。
昔ながらのお部屋がたくさん。
ちょっと親戚の家に来たようなデジャブ感。いやこんな立派じゃないけども、どこかなつかしい。
右手は御朱印を受ける事が出来る納経所。ちょっと並びました。
ベンチもあるので、境内をゆっくり眺める事も出来ます。気温は28度くらい。お庭には素朴な草花がたくさんあり、風も爽やかで、秋の風情を感じました。
さて、お参りを終えて仁王門から外へ。
今回は、やはりお布団かぶったお釈迦様かな。
ほっこりさせてもらいました!