yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

蟹満寺

木津川市山城町の蟹蜜寺(かにまんじ)に着きました。
飛鳥時代創建の古寺です。

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木津川からやや東に入ったところにある、静かな古い住宅地の中にありました。斜め向かいに綺原神社もあります。

地域の中のお寺といった感じで、参拝者は私たち以外に、1組ほどでした。

本堂の中には、国宝の釈迦如来が鎮座。

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社務所で拝観料を支払うと、本堂の中に入り、音声説明を聞く事が出来ます。
本堂の中は、新春のお供物がたくさんあり、中央の大きなお釈迦様がこちらを見下ろしています。珍しく螺髪がなく、つるんとしていました。着衣はなめらかな造形で、ふくよかな質感。遣唐使がもたらした大陸の様式で、薬師寺薬師如来と並ぶ傑作の国宝の仏様とのことでした。


静かな堂内で、蟹満寺に伝わる蟹の恩返しの伝承を聞きました。

ざっとまとめますと、心優しい老夫婦と娘がいて、食べられそうな蟹を逃してやったあと、さらに蛇に狙われたカエルを見て「このカエルを見逃してくれたら、うちの娘を嫁にやろう」と、お父さんが蛇に宣言。カエルを見逃した蛇は夜に衣冠束帯姿に化身してやってきますが、老夫婦は怯えて、娘は日頃信心している観音様に一心に祈りました。扉の外には約束が違うぞと怒り狂う蛇。そのとき娘の前に観音様が現れて、えーと、まぁ大丈夫だから任しとけ心配するな、て感じの事を娘に言います。すると、助けた蟹がたくさん現れて蛇と格闘。蛇をハサミでチョキチョキ切って、退治しました。外に出ると蛇と沢山の蟹の死骸がありました。今も蟹供養などが行われているとのことです。


私が娘だったら「なに、勝手に蛇に嫁にやるとか言ってんの…?(化身した蛇に向かって)うるさい!ちょっとそこ座ってろ!!」とか怒鳴ってるかもなぁ…と想像しながら、堂内の右側にお祀りされた観音様を眺めていました。

というわけで、蟹満寺は蟹モチーフがたくさん。

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境内から外を眺めます。

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蟹満寺は、何かで名前を見て、蟹に関係するお寺なのかな?と思い、昨年くらいからネコ男氏と「機会あらば行くお寺」として名前が上がっていました。
本堂の中から外を見ていると、懐かしいような静けさに包まれて、なんともいえない穏やかな気持ちになりました。
ずっと気になっていた蟹満寺に行く事ができて良かったです。


最後に、木津川市加茂町に向かいました。