華厳寺を後にし、田園地帯を走っていると、パラパラと雨が降り出しました。空は晴れているので、ススキ野原と刈り入れ前の稲穂の波に、キラキラと雨粒が降り注ぐ様が、とても美しかったです。
谷汲神原の横蔵(よこくら)寺に到着。
ここは西国巡礼の札所ではありませんが、西美濃巡礼の第一番札所とのことです。
前夜に色々検索し、私のリクエストにてやって来ました。
山里にあり、駐車場から外に出ると、ひんやりした空気と共に、爽やかなせせらぎの音がザァーと聞こえてきました。
いざ境内へ。
開山は伝教大師空海上人。延暦20年(801)。桓武天皇の勅願寺。
まるで城壁のような石壁。
赤い医王橋の下には、清冽な飛鳥川の流れ。
実に爽やかで、水音を聞くだけでリフレッシュ。
お城に参内するかのような道。
手水。こちらも観音様でしょうか。
非常に立派な木がたくさん。
山門。
こちらにも巨大わらじ。
仁王様はこの中にはいらっしゃいませんでした。
伝教大師空海上人が自作の薬師如来を彫ったお寺で、比叡山の薬師如来と同じ木から作ったそうです。
横蔵街道という巡礼の道があり、一里ごとに薬師をお祀りしていたそうな。平安、鎌倉時代には、この辺りの本山として、学問や文化の中心地でした。
三重塔。
香堂。
参道を進みます。
観音堂。
飛鳥川を渡る。青紅葉が綺麗ですね。
舎利堂への石段。
瑠璃殿。こちらで拝観料をお支払い。御朱印もこちら。ご本尊や深沙少将などの仏像が収蔵されています。
個人的には、やはり深沙少将に釘付けでした。「西遊記」の沙悟浄です。泰山府君、毘沙門天の化身とも。独特の風貌でした。
お向かいにある舎利堂へ。
こちらには、妙心上人の舎利仏(ミイラ仏)がお祀りされています。
受付をすませると、お寺の方が由来を吹き込んだ音声を再生してくれます。2、3分かな。
上人は天明元年(1781)に、横蔵に誕生。仏道修行の旅を経て、山梨の御正体山の洞窟にて断食し入定。明治23年に故郷であるこの横蔵寺にお祀りされたそうです。
テレビなどでは即身仏を見る事がありますが、実際に目にするのは初めてです。
音声終了後、祭壇の前方まで進み、ガラス?プラスチック?ケースの中にお祀りされている妙心上人のすぐ側まで行く事が出来ます。
結跏趺坐かな、足を組んだ形で両手を合掌されています。皮膚は真っ暗で軽く口を開けられていました。
人工の手を施さず、当時の状態のまま現在に至るそうで、自然のまま安置されていました。
上人様はすごいなぁ…という畏敬の念が湧いてきます。静かに合掌し、舎利堂を後にしました。
こちらは御朱印ですが、妙心上人の舎利仏のスタンプが押されます。そうそう、こういう体勢でした。
山門から外に出るときに、二階部分の鐘に気づきました。「どうやって打つの?」「石段から長い棒でつつくのか?」「いや、きっと法力で…」等々、色々言いましたが、ちゃんと二階に上がる梯子がありました。そりゃそうですね。
飛鳥川の爽やかな水音に送られて、横蔵寺を後にしました。
お腹すいたお腹すいた!と連呼しながら、お昼ご飯のお店へ。
大垣市にある「水谷」。
地域の方に愛されている雰囲気のお店で、あっという間に満員になりました。
ミニ味噌カツ定食。
ミニとありますが、普通のトンカツよりも大きめです。しかも肉厚。
味噌カツ、ズームアップ。
味噌ソースは甘じょっぱく、カツはカラッと揚がっており、油っこさはありません。サクサクいけます。今まで食べた味噌カツの中で一番美味しい。無言で食べ進めました。
こちらはネコ男氏のジャンボ味噌カツ定食、ごはん大盛り。
黒いトレイの中のお皿の大きさを、私のミニの方と比較してもらうと、その大きさが分かり易いかと。
こちらも肉厚。カラッとしているので、こちらも完食。
いやもう、おみそれしました。また機会あらば是非行きたいお店です。
今回も良いお参りが出来ました!