木曜日の出勤時、人身事故のため阪急京都線が停止。仕方なく徒歩15分くらいでJR線へ移動。
阪急ユーザーがJRに流れ込んでいるので、列車はオニのように混んでいる。なんとか吊り革をゲットするものの、人がビッチリ詰まってるので、逆にもはや私は自力では立ってないレベル(苦笑)。
停車駅に着くたびに車内アナウンスが「この電車では限界です！後の電車に乗って下さい」と響く。
幸い、長岡京駅から京都駅まではそれほど遠くない。洛西口と西大路のあとはもう京都駅。
ブワーッと京都駅に吐き出される感じで脱出。あー凄かった。
バスで行くか地下鉄を経由するか迷う。
地下鉄の改札前に50mぐらい大行列。先に地下鉄に乗った友人からメールが来て、地下鉄もえらいことになっているとのこと。
じゃあバスにするかと地上へ。
久しぶりの京都駅烏丸改札口。
京都駅から市バスに乗る事が滅多にないというか、多分人生で2回目くらいか。
乗り場で系統などをガン見していると、「どこに行くんや？」とおじいさんが声を掛けてくれました。「百万遍です」と言うと、乗るバスを教えてくれました。すると前にいた女性が振り向いて「違う違う。○番の方がいいわ。この行列ですよ」と。おじいさんと女性は少し口論ぽくなり、私はアワアワして「すいません！ありがとうございました！」とその行列の後ろに並びました。
みんな親切だな〜。そして私のせいでなんかすみません…。
そんなこんなで遅刻しつつも職場に着いたわけですが。
今朝起床し、「昨日は大変やった。さぁ今日は頼むで」とテレビの情報番組をつけると、「阪急京都線、人身事故で運転見合わせ」のテロップ。
はーーー！
この日は早朝に発生したので、家を出る前に分かったため運転再開までとりあえず自宅待機。
またJRまで行く手もあるのですが、もう嫌でね。ドッと疲れてしまって。二日連チャンはキツいなぁ。
阪急京都線は8時過ぎに再開し、それに合わせて乗車。勿論激混みでした。
もうほんとに勘弁してほしいですね。
というわけでなんだかいつも以上に疲れましたが、夜、楽しみにしていた催しへ。
バスに乗り、府立植物園前で下車。
夕方の北大路橋からの鴨川。
この日は少し冷えていましたが、春の気配も混ざっていました。
てくてく歩いて京都コンサートホールに到着。
バスは一つ前の府立大学前で降りたら良かったかなと思いつつ。
昔、京都市のイベントで着物コンサートというのがあり、それ以来です。
初めて自腹でクラシックのコンサートチケットを買いました。
ホールのカフェで早めに腹ごしらえ。
演奏中にお腹の虫が鳴ったら困りますしね。
車を運転中にラジオから流れてきた音楽が気になりました。本日ここで行われるコンサートの宣伝だったので、迷った末に買ってみました。
「作曲家 平野一郎の世界 2023 異界現想」
京都府の丹後半島出身の平野一郎さんという作曲家の演奏会です。
3階の小ホール、アンサンブルムラタへ。
通路はこのような螺旋状の回廊になっています。
慣れていない私は「いま何階？わからん」と最初間違えて大ホールの方に並んだりしてました。いやはや。
綺麗な建物ですねー。
平野一郎さんは、日本の風土や伝承、神話からインスピレーションを得た創作を展開されています。
故郷を離れ蓬莱を目指した徐福伝説に寄せた「蜃気楼I」。
私も昨年訪れた伊根町の宇良(浦嶋)神社の秘伝の歌に触発された「ウラノマレビト」。
丹後の民の精神、風土と信仰の風景である二つの海景「祈りの浜」と「怒れる海民の夜」。
竹取物語を音と声で紡ぐ「迦具夜」。
京都の街並や祭祀、祓うものと祓われるものの闘争を描く「夢祀」。
ラジオで聞いて「行こう」と思った「鱗宮(イロコノミヤ)」。海幸山幸彦伝説、海の祭りや歌に触発されて作られた異界訪問譚。
弦楽四重奏や、フルート、チェロ、ハープなどの独奏や合奏で、いわゆる耳慣れたクラシックではない、現代のクラシック。題材が日本の風土に因むものというのがとても面白かったです。個性的な音楽でした。
作曲家の平野さんご本人も来られていました。
すごいなぁ。いったい、どうやってこういう音楽を作っているのか。私なんぞが聞こえない音が聞こえるんだろうなと思いました。
そういえば、開演前にカフェでグラスワインを嗜んでいる方が結構おられました。
かっこいいな。
金曜日の夜にクラシックコンサート、開演前にグラスワイン。私も次回があれば、是非真似してみたいです。
