奈良へ行って来ました。
車のナビが示すまま、京田辺を抜けて精華町の住宅街を過ぎると、古い街並みが立ち並ぶ細い道に入りました。奈良市の佐紀町。初めて走る道。すごくいい感じで、道沿いには添御縣坐神社という雰囲気のあるお社もありました。
しかし細い道やなコレ!と思っていると、突然視界が開けて、この景色が広がりました。
朝日を浴びる平城宮跡、大極殿。
周囲は歴史公園になっていて、広い原っぱのようになっています。
おぉ、なかなか乙なコースやん!と嬉しくなりつつ、南下。
斑鳩(いかるが)町の法隆寺に到着。
何回か来ていますが、かなり久しぶりです。15年ぶりくらいかな。
用明天皇が自らのご病気の平癒を祈り、お寺と仏像を造ることを誓願されました。
しかし実現をみないうちに崩御され、推古天皇と聖徳太子がその御誓願を受け継ぎ、創建されたとのこと。
南大門を抜けると、西院伽藍の中門が見えて来ます。
阿吽の仁王様。大迫力。素晴らしい。
西院伽藍には金堂、五重塔、大講堂があります。
雲ひとつない快晴の青空の下、ジャーン!という感じ。
私は神社や仏閣の木組みを見るのが好きなのですが、(見るだけで細かい名称などは知らないのですが(笑))、こちらも素晴らしい美しさです。
下の層に木彫りの天邪鬼が、梁を「よいしょ!」と担いでいるように見えるのが可愛いです。
大講堂。平安時代のもの。
ご本尊の薬師三尊像も、たおやかで優しげな平安時代の造形でした。
平安時代もかなりの古さだというのに、周りが飛鳥時代勢なので、新しく感じてしまうという己の感覚。
大講堂から、金堂と五重塔。
廻廊。柱に特徴があります。いわゆるエンタシスで、中央が太くなっています。飛鳥時代の建築の粋を集めた廻廊となのだとか。
金堂。飛鳥時代のもの。
法隆寺のご本尊を安置するお堂。やっぱり撮っちゃう木組みアングル。
見てください、この柱に巻き付く龍!当時の大工さんの素晴らしいお仕事。
金堂の中には、飛鳥時代の釈迦三尊像、薬師如来像。
鎌倉時代の阿弥陀如来像。それを守護するように四方に立つ日本最古の白鳳時代の四天王。踏まれてる邪鬼の邪鬼っぷりも味わい深い。
特に国宝の釈迦三尊像と、薬師如来像は、かわるがわるじーっと見ていると、飛鳥時代特有の細面というかしゅっとした造形の奥に、シルクロードからの流れというか、仏教が日本にやってきた黎明期の空気感があり、なんとも不思議なありがたい気持ちになりました。
何度か来ているのですが、改めてじっくり見たのは初めてかも。
お堂も仏様も、飛鳥時代からここにあるという事に、改めて畏怖や畏敬の念を禁じ得ません。
斑鳩の空の上、見上げると、たまに飛行機がグーンと飛んでいました。中には飛行機のお腹部分が見えるほど地上近くを飛んでいたものもありました。
飛鳥と令和のミックス、不思議な感覚でした。
中門を内側から。
この日は平日なので参拝客も少なめで、落ち着いた雰囲気。
幕の紋様が鳥ですね。何かな。鳳凰とかかな。
晴れた参道の向こうに南大門が見えます。
西院伽藍を出て、東へ。
続きます!