yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

沙沙貴神社

兵主大社の駐車場でルートを思案すること数分。
琵琶湖畔にある近江八幡市の藤ケ崎龍神社に行こうとナビに入力。
しばらく走るものの、どうにも目的地と違う様子。
道は細く、後続車も来ているため止められない。
今回は縁がなかったのだなとそのまま走行。

 

ナビに何も入力しないまま走って行くと、土地勘もないので自分がどこを走っているのか、さっぱり分からない。
とりあえず気の向くままハンドルを操作していくと、古い街並みが見えてきました。どうやら近江八幡の市街地、日牟禮八幡宮界隈にやって来たようです。
じゃあそこに行こうかな?と思ったものの、車を停める場所がうまく見つからず。結局通り過ぎました。
じゃあまたまた予定変更。


というわけで、沙沙貴(ささき)神社へ向かいました。

ナビが指示するままに走ると、安土駅の近くで古い街並みが続いていました。歴史がありそうな素敵な佇まいです。速度を抑えてゆるゆると走って行くと、緑の社叢が見えてきました。

 

沙沙貴神社に到着。

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ここは、今回は絶対に来ようと思っていました。
昔、映画「天河伝説殺人事件」を何度も観ました。それ以来、奈良の天河大弁財天社に幾度となく行っているというのに、ほんの数年前に「あれ…映画のロケ地って、違う…?」と気づきました(笑)。

 

映画の中では、実際の天川村天河大弁財天社ではなく、この近江八幡市にある沙沙貴神社が「天河大弁財天社」としてロケ撮影されていたとのことです。
何で今まで気づかなかったと思うほど全く違うのですが(笑)、我ながら思い込みってすごいな。

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緑に包まれる参道。思っていた以上に広大。明るい雰囲気でとても綺麗でした。

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楼門が見えて来ました。

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大迫力の檜皮葺の楼門。平安時代の様式なのだとか。
そうそう。この門の前で財前直見が「おじいさま!」って叫んで駆け寄るのよね。とホクホク。

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楼門から一歩中に足を踏み入れると、境内が広がっていました。この時は私の他に参拝者は誰もいませんでした。しかし不思議と賑やかな感じがしました。

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拝殿の向こうに本殿と幣殿。
御祭神は、少彦名神、大毘古神、仁徳天皇宇多天皇、敦實親王

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創建は神代の昔。
近江源氏氏神であり、佐々木姓発祥地に鎮座しています。ここは全国のササキさん及び、佐佐木源氏ゆかりの方のご先祖をお祀りしているという、非常に珍しい神社。

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神代の昔、少彦名神が「ササゲ」の船に乗り渡海してこの地に降り立った。その伝説に因みこの地は「ササキ」と呼ばれるようになり、その地に少彦名神を祀ったことが始まりなのだそうです。

 

古代に沙沙貴山君が大彦命を合わせてお祀りし、景行天皇が志賀高穴穂宮への遷都に際して、大規模な社殿を造営させたと伝わります。
景行天皇は、先ほどの兵主大社の創設にも関わっています。遷都の際に近江国の神社を色々と造営されたのですね。


本殿。細部の装飾が凝っていますね。

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背後には散策路があり、干支の石像が並べられています。

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今年の干支の兎さん。

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様々な植物が植えられています。

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春ということでお花も沢山咲いていて、なんとも華やかで癒される空間となっていました。

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すごいなー。
色々な神社に行きましたが、本殿背面がミニミニ植物園みたいになってる所は初めてかも。

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境内社。いずれの祠も立派ですね。

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歳徳神社。歳徳神(としとくじん)がお祀りされています。毎年、社の正面を恵方の方角に向けて変えているのだとか。

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本殿の左手に権殿。
御祭神は置目姫命、狭狭城山君の祖倭帒(やまとふくろ)宿禰の妹、源雅信公、源秀義(佐々木秀義)公、源氏頼(六角氏頼)公、乃木希典命、乃木静子命、沙沙貴郷、旧蒲生郡の明治・大正・昭和での戦没者参千七百余柱命。

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本殿と権殿の間にある磐境(いわさか)。
お賽銭箱の紋が、佐佐木源氏の四ツ目結い(七ツ割四ツ目)の定紋です。境内のいたるところにあります。

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少彦名神をお祀りしています。

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願掛け石。

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くるもの、カエルがごとし。

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なんか色々あるなぁ。すごいな。
この時点で、干支や歳徳神、カエルさん、そして佐佐木一族に連なる実に多くの御祭神。お腹いっぱいになりました(笑)
畏怖し崇敬するのは勿論ながら、四季の花々を目にし、カエルさん撫でたり石持ち上げてみたり、楽しんで参拝してね!という神社の気持ちが伝わって来ました。

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これは大いに予想外だったな。
もっと武士武士したいかつい感じかと思っていたので。
最初に楼門から足を踏み入れたときに、何となく賑やかな感じがしたのは、ひょっとしてこういう空気感だからなのかもしれません。

 

呑月の庭。

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八重桜も美しく咲いています。

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絵馬殿。色々奉納されています。

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楼門から外に出ると、右手に男石と女石。
男性は女石へ、女性は男石へ。目を閉じて歩みを進めて、出会いと縁結びを願うものだそうです。

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なんじゃもんじゃの木。
境内の案内板によると、ヒトツバタゴという植物。来月の中旬頃にお花が咲くらしいのですが、それが変わった形状なのだとか。

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参道は百華苑という山野草の庭園になっています。

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これは山吹ですね。

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白っぽい八重桜。

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さて、参道を通って鳥居方面へ。

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こちらはアメリなんじゃもんじゃの木。

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ここにも四ツ目紋…と思いきや、猫ちゃん登場。
ご近所の飼い猫さんでしょうか。

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こっち来んなよ?という感じで警戒MAX。
かわいいね〜バイバイ〜と小声で呟きつつ、鳥居をくぐりぬけました。

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鬱金桜。

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真っ赤なお花。

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春の沙沙貴神社は緑とお花に包まれていました。
ここで、あの映画が撮影されたんだなと感慨深いものがありました。
ササキ一族でもない私が参拝してスミマセンという気持ちもちょっとありましたが、そんなことを忘れさせるような、参拝を楽しませてもらえる要素が沢山ある神社でした。ありがたかったです。

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