先に進むと、先ほどの独居房エリアとは明らかに雰囲気が変わります。ここは模範囚が収容されていたエリア。
お部屋には家電などもあったのだとか。
扉の色も、赤、青、黄色など。気持ちが落ち着く配色なのだそうです。
模範囚は、社会復帰の観点から、 昼間はここから市街地にある作業所へ通っていました。 彼らはGPS付きの携帯電話を持たされて、朝に表門を出て、 夕方にここに帰ってくる。
GPS付きの携帯電話をポイっと捨てて逃走してしまったら、 見つけることはかなり困難でしょう。 しかし逃走するものは一人もいなかったそうです。
ここを出ると、右手にかなり雰囲気のある建築物が現れます。
隔離病舎。
大声を出したり暴れたりする収容者を見て、 他の収容者が不安になることを防ぐために隔離された建物だそうです。
その側にあるのは、 江戸時代の奈良奉行所にあった檻を移築したギス檻(ぎすかん) と呼ばれるもの。キリギリスを入れておく檻のようだったので、 そう呼ばれています。
実際はこのような吹きっさらしではなく、 建屋の中にこの檻が5つか6つくらい並んでいたのだそうです。こちらも中に入ることが出来ます。
レンガ塀の北東エリア。
元刑務官さんが勤務していた頃、 ここに立って警備にあたることもあったそうです。
左側のレンガ、ポコポコと穴がえぐられている部分がありますね。 これは警備中にやることが無さ過ぎて、 歴代の元刑務官さんたちが手に持った警棒をレンガにコンコン当て ていたら徐々にえぐられてしまった跡なのだとか。 水滴が岩を穿つような感じですね。
ここで見学エリアは終わり。
販売所をざっと拝見。どら焼き美味しそうでした。
内部から表門を撮影。元刑務官さんたちは、 毎朝ここで点呼をしていました。
表門の2階へ上がることが出来ます。
古い建物なので1度に上がれるのは10人くらい。
窓の意匠が美しい。
旧奈良監獄を後にします。
徒歩でコインパーキングへ向かう。
東大寺転害門。
紅葉のオンシーズンで、人も車も多い。
体力があったらこのあたりをブラブラしたいけれども、 食事も摂ってないので、疲れた…。
2026年に「星のや奈良監獄」としてオープン予定。
どの部分をどのように残すのか、興味津々です。
「無印良品」のドミトリーも入るようですね。
泊まってみたいかと問われると、 正直ちょっと二の足を踏みますが(^◇^;)日帰り施設などがあったら、是非また行ってみたいです。