東山七条にある、蓮華王院へ行ってきました。
蓮華王院というとピンと来ないかもしれません。国宝、三十三間堂のあるお寺です。しばらくは新型コロナウイルスのため拝観停止していましたが、昨日15日から再開となりました。マスク着用、手の消毒などの対策がとられています。
2013年に、まだ認知症が発症していなかった実母とお参りさせてもらいました。7年ぶりです。
車は、境内の広い駐車場に無料で停めさせてもらえました。ありがたし。
駐車場から受付へ。
受付で、こちらのお守りをお受けしました。
期間、数量限定と思われます。病魔退散悪疫守護のお守り。またもやありがたし!
受付を抜ける、その先に三十三間堂に入る前の下駄箱エリアがあります。
2013年に来た時はもっと古い感じでしたが、明るくて綺麗にリニューアルされていました。
ここで手を消毒し、いざ、廊下を歩いて行くと、三十三間堂の内部に入ります。当然、写真撮影は禁止となっています。
長寛2年(1164)、鳥辺(うのべ)山麓の後白河上皇、院政庁「法住寺殿」の一画に、平清盛が造進。約80年後に焼失するもすぐに復興に着手され、文永3年(1266)に再建。室町、桃山、江戸、昭和の大修理を経て、700余年保存されています。
これは外側から撮った三十三間堂。
約120メートル。正面の柱間が33あることから、三十三間堂と呼ばれています。
堂内には1001体の観音様、雷神風神、二十八部衆の仏像がお祀りされています。お堂も、お堂の中の仏様も、すべて国宝。
お堂の中には、超絶巨大なひな壇、といった感じで、ズラーーーッと仏様が鎮座されており、まさに圧巻!です。
ぱっと見たところ、10人くらいの参拝者がいましたが、午前中だったためか、静かで落ち着いた雰囲気。
中央の十一面千手千眼観世音を真ん中に、左右に各500体の観音様が勢揃い。
なんせ1001体のひな壇なので、後ろの方はもう見えないのですが、数の力というか、迫力あります。
創建当時の平安時代から残っているものも、124体あります。他の800余体は鎌倉時代。
手前にある観音様をじーっと見比べていると、本当に一体ずつ顔が違います。
こちらは大森南朋ぽい。お隣は篠井英介さん、そのお隣は及川ミッチーに似てる…などなど、もう、ありがたい国宝の仏様を目の前に、楽しみまくりました。
2013年にお参りした時のブログに書いた、ばちあたりイラストが残っていたので、のせてみます。
入り口から見て行き、最後の方に、仏師界のスーパースター運慶さんの息子さん、湛慶さんが作った観音様が前列に並んでいます。
全体の両端には、風神さんと雷神さん。これも2013年に書いたやつですね。本当にばちあたりだな。実物は100倍マッチョです。
そしてひな壇の観音様の前方に、二十八部衆が立っておられます。千手観音とその信者を守る神々で、インド起源のものが多い。
いずれも玉眼がはめ込まれていて、目に力があるというか、リアル。ちっちゃい龍を抱っこしている仏様や、琵琶と思しき楽器を弾いている仏様などなど、見応えあります。
こちらも思わず「これは完全に石原良純さん」「ああっ。加藤諒君にしか見えん」など思ってしまい、真ん中の巨大なご本尊に叱られるのではないかとヒヤヒヤです。
さて、さーっと見ると5分から10分くらいで終わるのですが、そんなわけで、気がつくと30分くらいガン見していました。
自分の中ではそんなに時間が経っていたとは思ってなかったので、満喫してたんでしょうね。
沢山の仏様がいはるので、その中からご自分にとってピンとくる仏様と出会うのも、楽しいかもです。
ちなみに私は、ひな壇一段目の作者不明の第120号尊像(観音様には、それぞれ番号がふられていました)に、妙に惹かれました。
ちょうど、あまり人もいなかったので、木の柵にもたれてジーッと見ていると、身体がほわほわしてくるというか何というか、ぼーっとするというか、癒されました。
ちなみにですが、私のオススメ見仏ポイントがあります。文章の説明がわかりづらいので、下手くそですが簡単な図を書きました。
最後まで見終わったあと、殆どの方が素通りしていますが、後ろの通路に行く手前のひな壇の横が、観音様に近いです。
普通に正面から見てもそこそこ近いのですが、この横から見るとですね。横並びに、ズラーーーッと整然と奥へと並んでいる様が見えて、なかなか圧巻です。
ひな檀の仏様は、私より高い位置に立っているので、足元や下半身が私の目の高さくらいにあります。
その目の高さから、奥へズラーーーッと並ぶ観音様の肢体。吸い込まれそうです。
そして、フッと見上げると観音様のアルカイックスマイルなお顔があり、目が合ったように見える瞬間、ドキッとします。
「おもしろいか?」とクスクス笑いながら言われているかのような気持ちになりました。
背後のお姿も見る事が出来るので、お堂の裏に回る前に、ぜひ立ち止まってみてください。
いやー。お堂を出たあと、なんだか温泉に入った後みたいな、さっぱりしつつも、ほわほわした心地でした。
なんかもう充分なんですけど、「おお。アレをもらいに行かなくては…」と、私は一路、大和大路へと向かいました。続く!