yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

伊吹山

16日土曜の夜、祇園祭前祭の宵山の中継録画をテレビで見ていると、主人が「ヨシ!明日どこに行くか決めたぞ。伊吹山ドライブウェイや」と発言。

今年の1月頃に名古屋に行ったあと、関ヶ原で真っ白に冠雪していた伊吹山を見て「なんかすごい山があるで!あそこ行こう!」と主人に言ってました。
おぉ…なるほど。
しかしお天気は曇天、もしくは雨か。
とりあえず、行くだけ行ってみようということで、朝5時に長岡京を出発。
この時期、7月の土日とお盆の期間は、ドライブウェイは24時間営業なのだそうです。


伊吹山は、滋賀県岐阜県の県境にある標高1,377mの山。その麓から、全長17kmで9合目までがドライブウェイとして整備されています。

麓から少し登ったあたりで、雲海チックな風景を見る事が出来ました。


標高が上がるにつれ、濃霧の道中。

一人だったらかなりビビっていたかもです。


午前7時前に、9合目にある伊吹山スカイテラス駐車場に到着。霧の中ですが、すでに15台くらいは車が停まっていました。


展望は…真っ白(笑)。


晴れていたらこんな感じで、北アルプスや福井方面などの山々を臨む事が出来るようですね。

しかし私はこの霧の中も、非日常感がありなかなか好きです。

芭蕉の句。ここまで登ってきたのでしょうか。


左の恋慕観音様は「恋人たちの聖地」なのだとか。観音様の背後の柵に錠前がかかってますなぁ。


比良山方面の雲が動いて、その奥の雲が見えてきました。不思議な風景です。


さて、これは山頂までの登山口のひとつ。
西登山道です。

9合目から頂上まではいくつかの登山ルートがあり、急勾配な中央登山道は片道20分、こちらの西登山道はなだらかで片道40分。
今週の月曜に「いでででで足が痛い!」と謎の激痛が起きて、痛みはひいたものの現在様子見なのですが、せっかくなので、なだらかコースで登ってみることにしました。
熊出没注意の看板が気になりますね。伊吹山ツキノワグマの生息地でもあるので、本当は熊鈴をつけて行った方がいいかと思われます。

しばらくは、こういう感じのなだらかな道を行きます。


振り返ったところ。
我々の他にひと気はなく、ルートは霧に包まれています。


晴れていたら、琵琶湖や竹生島が見えるのだとか。


霧の向こうに太陽が。不思議な景色です。


高山植物が沢山咲いていました。夏はベストシーズンです。

これはイブキトラノオかな。


気温は快適で、登っていると暑くなってきたので私は半袖で平気でしたが、人によっては上着があった方がいいかもですね。


先の方に建物と人影が見えて来ました。間もなく山頂が近い。体感的には「えっもう?40分も歩いた?」と思いました。


山頂エリアに到着。
すでに10人くらいの登山者がいました。 


主人はいったん休憩。私は一人で山頂エリアを散策。


日本武尊の神像がお祀りされていました。
霧の中、とても神秘的な雰囲気が漂っていました。
無事に登頂出来たことに感動です。


9合目から山頂までは木は生えておらず、石と草原が広がっていました。

これはイブキジャコウソウかな。


この道の先は下り専用の東登山道につながっています。


周りには誰もおらず、私一人で、足音も鳥の声も風の音も止み、辺りは一面の霧の中。 
そんな全くの無音の空間が30秒ほどありました。 

周りの重力がグン!となるような感覚になり、現実世界とは別の場所にいるような、少し怖くもあり、しかしワクワクしました。
遠くの方に登山者の人影が動くものの、影絵を見ているようでした。

間もなく主人がやって来て、一緒に弥勒堂を見に行きました。伊吹山山岳信仰の霊山なので、かつては多くの石仏があったのだとか。こちらには弥勒菩薩の石仏がお祀りされています。


花畑。アザミがたくさん。


こちらは南弥勒堂。


私は登山はやりませんが、今回はとても感動しました。なかなか離れがたい神秘的な雰囲気で、主人も私も山頂エリアが気に入って、石のベンチなどに腰掛けて、霧が動く様子を眺めたりしていました。


伊吹山一等三角点。


お土産屋さんもありました。


9合目のスカイテラスから、貨物用トロッコで荷物が上がってきました。荷物とか上がるの大変ですもんね。こりゃ便利。


名残惜しいですが、下山開始。

帰りは急勾配の中央ルートを選択。約20分で9合目まで戻ります。


足場は、岩がゴツゴツしていたり、一部木道になってたり、階段状になっていたり。


ずりっとならないように気をつけて降ります。


眼下に9合目のスカイテラス駐車場が見えて来ました。


下りは行けますが、これを登るのはなかなか健脚コースですね。


足元にヒラヒラとモンシロチョウが。


ツキノワグマが出なくてほんとに良かった。


なにげに健脚の主人はさっさと降りています。もう姿が見えません。


8時半頃に駐車場に帰還。
この時間なると人も増え、観光バスも上がってきました。登山に向かう人々がぞろぞろと、40分のなだらかコースに入って行きました。

瞬間的に雲が晴れ、青空が見えました。

またすぐに霧の中に戻りましたが。この時間から登る人には琵琶湖が見えたかもしれませんな。

伊吹山
朝早くの登頂、神秘的な雰囲気を味わう事が出来て、本当に素晴らしかったです。
なだらかコースだったら、私のような普段登山をしない者も、周りの景色を楽しみながら山頂まで行くことが出来ますね。

濃霧の中を麓まで降り、次の目的地へ!