yukixうろうろ日記

京都在住。関西を中心にうろうろしてます。

浦嶋神社(宇良神社)

私のリクエストで、車で20分ほど走ったところにある浦嶋神社(宇良(うら)神社)に行きました。
浦島太郎伝説の神社です。
北部に行く時は是非お参りしたいなと思っていたので、これ幸い。
お社のお名前から、てっきり海辺にあるのかと思ってましたが、田園地帯にありました。

公園みたいなところに隣接しており、浦島太郎&乙姫様と思われる石像がありました。
向かい合う2人の真ん中の輪っかは何を表しているのでしょうね。


参道沿いに、三嶋一聲さんの石碑。こちらのご出身なのですね。


鳥居が見えて来ました。奥から、遊んでいるらしき小さなお子さんの可愛い笑い声が聞こえてきます。


浦嶋神社。古くは宇良神社(うらのかむやしろ)。
創建は天長2年(825)。
御祭神は浦嶋子(浦島太郎)。
各地にある浦島太郎伝説の中でも最古と言われている、「丹後風土記」に描かれている浦嶋子(浦島太郎)の物語の舞台となった神社。

当時、地元の有力者であった豪族の浦嶋子筒川大明神として祀ったのが始めであると伝えらています。

鳥居から中に入ろうとすると、主人が「蛇や!」と声を上げました。ええっ、どこどこ?と神社前の用水路に向かう私。いました。シマヘビがスイスイ泳いでいます。

主人は少年のようになり「うぉぉ、すげぇ」と言いながら蛇と並行移動。
危ないからあまり近づくなと言いつつ私も移動。
蛇は水の中をスイスイ移動したり、ボーッと休憩したり。どうやらこのへんに住み着いている様子でした。

さ、お参り再開。狛犬さんたち。かなり古そうです。


拝殿。
素晴らしい彫刻です。


「西の左甚五郎」と云われた中井権次(第8代目権次橘正胤)による彫刻なのだとか。


拝殿内を横から見たところ。

参拝客は、我々を含めて数人ずつが途切れる事なくやってきます。失礼ながら町中でもなく交通の便も決して便利そうではないところにあるので、すごいなと思いました。

右側の渡り廊下のような建物が中殿。拝殿と本殿を繋いでいます。

左側が本殿。
火災による類焼などがあり、明治時代に建て替えられたもの。西南隅の縁束に、井戸屋形が見えます。

石組みの井戸があって、目の神様「御井(みい)さま」として信仰されているのだそうです。



蓬山(とこよ)の庭。
古代中国の神仙思想に影響を強く受けた文献や、浦嶋明神絵巻に基づいて作られたお庭なのだそうです。


伝承として「浦嶋子が、雄略天皇22年に、美婦に誘われ常世の国へ行き、347年を経て、天長2年(825年)に戻った」とされています。
我々のお馴染みの浦島太郎は、裕福ではないが親孝行な漁師の青年が、助けた亀に連れられて、竜宮城の乙姫と結ばれて…といったお話ですね。

こちらの伝承では、
漁師の青年である浦島太郎→地元の有力な豪族であった浦嶋子
竜宮城→常世(とこよ)の国
乙姫→美婦
といった感じで、後世、様々な各地の伝承を取り込みながら、現在の浦島太郎のお話になったようですね。

境内の様子。北前船の模型も飾られていました。


浦嶋神社のHPには、かなり詳しく数々の伝承や歴史が記されており、ものすごく興味深かったです。