部屋から見える朝日。
最終日も快晴で、ありがたいです。
前夜、お風呂にゆっくり入ったおかげで、足腰の痛みは8割ほど消えていました。助かるー。
倉敷国際ホテルの高梁川流域朝食ビュッフェ。
地産地消ですね。
ホテル食パンが美味しそうだったのでトースターで軽く焼きました。思った以上に大きかった。
そして総社市カレー。あっさりしていたので、朝に合う。美味しかったです。満腹。
倉敷国際ホテル、老舗ならではの雰囲気で、素晴らしかったです。部屋の設備の古さはありましたが、問題なく過ごせました。ちなみにベッドのスプリングがすごくて、座るだけでボンヨヨヨーンと宙に浮いて転げました(笑)。朝、起きた時に身体がすごく楽でした。
吉備中山の北西麓に鎮座。御祭神は、大吉備津彦命。
朝9時少し前。参拝者はちらほら。
ここが、あの吉備津神社かと感慨深い。
昔話、桃太郎の伝説と縁の深い神社とされています。
こちらは矢置岩。
後祭神の大吉備津彦命は、第七代孝霊天皇の皇子として産まれ、崇神天皇の御代に四道将軍の随一として、吉備国に下られ、この地方で蛮行を重ね大和朝廷に対抗していた温羅(うら・百済の王子とも)一族を平定しました。
これが、いわゆる昔話の桃太郎のルーツとされています。
石段の向こうに、北随身門。
なんだか、もうすでに迫力を感じます。
拝殿。
そして移動すると…
本殿が姿を現しました。
こちらの建築様式は、比翼入母屋造といい、全国でも吉備津神社のみ。大変貴重な社殿です。
写真ではうまく伝わらないのですが、現地で見るとその重厚感に圧倒されます。
建物そのものにパワーというのかな、「うわぁぁ…」と惹きつけられるというか、素晴らしいと感動しました。
ひとしきり本殿を眺めたあと、境内を移動。
神馬像。お供えのお酒の瓶がめっちゃ大きくてビックリしました。何升瓶なのコレ。
廻廊は、ゆるい下りになっていました。
廻廊沿いに、いくつか境内社が鎮座しています。
こちらはえびす宮。
えびす宮から見た境内。向こうに宇賀神社の朱色の社殿が見えます。
岩山宮。吉備国の地主神をお祀りしています。
廻廊向かって右手に御竈殿へ続く通路がありました。
こちらの特殊神事、鳴釜神事が有名です。
私はこの鳴釜神事をテレビなどで見て、 これは興味深いと思い、行きたいと願っていました。
この神事は、大吉備津彦命に祈願したことが叶えられるかどうかを釜の鳴る音で占 う神事です。
釜を焼き湯を沸かすにあたって、時として音が鳴るという現象が起こ ると、それを不吉な前兆とみなし祈祷や卜占を行ったと云われています。
神事の起源は、 大吉備津彦命による温羅(うら)退治のお話に由来します。
捕らえた温羅の首をはねて曝しましたが、 不思議なことに温羅は大声をあげ、その唸り声が響いて止むことがありません でした。
大吉備津彦命が困り果てていた時、夢枕に温羅の霊が現れて、
「吾が妻、 阿曽郷の祝の娘阿曽媛をしてミコトの竈殿の御饌を炊がめよ。 もし世の中に事あれば竃の前に参り給はば幸有れば裕に鳴り禍有れ ば荒らかに鳴ろう。ミコトは世を捨てて後は霊神と現れ給え。 われは一の使者となって四民に賞罰を加えん」
「吾が妻、
とお告げになりました。
そのお告げの通りにすると、 唸り声も治まり平和が訪れました。これが鳴釜神事の起源です。
御竈殿にてこの神事に仕えているお婆さんを阿曽女(あぞめ) といい、温羅が寵愛した女性と云われています。
御竈殿にてこの神事に仕えているお婆さんを阿曽女(あぞめ)
岡山県の“鬼の城”の麓に阿曽の郷があり、 代々この阿曽の郷の娘がご奉仕しているのだとか。
この神事、このように社務所で申し込む事が可能です。
謎の赤い鬼。
廻廊に戻ります。三社宮の紅葉。
ここが廻廊の端っこ。
狛犬さんたち。
左側から来ました。上の方に少しだけ行けるので、行ってみました。
道路を挟んだ向こうに、ひっそりと瀧祭神社がありました。
廻廊の突き当たりにあったのが、こちらの本宮社。
大吉備津彦命の父母神をお祀りしているそうです。安産や育児にご利益があるとか。
社殿の奥へ行けるようなので、行ってみました。狛犬さんたちもおられました。ここにも花梨が。
本殿の背後には立派な木が。
のっけに石段を上がって来てから、比翼入母屋造の本殿のド迫力に呑まれ、御竈殿をはじめとする神秘的な廻廊の空気感、全体的に強くピリッとした雰囲気だなと私は思いました。
しかし、この本宮社は少し雰囲気が柔らかいというか。
子どもの事を思い参拝されている方々の気持ちが、そうさせているのかもしれません。
元来た廻廊を戻り、再び国宝の本殿をゆっくり拝見し、境内を後にしました。
この本殿は主人にも見てもらいたいなぁと思いつつ、最後の目的地まで車を走らせます。