遠くからでも美しい稜線を眺めることが出来る、青森県の最高峰、岩木山。その南東麓にある神社。
鳥居をくぐり抜けて参道を目にすると、普段よく行く京阪神の神社とは雰囲気が違う。
主人も「なんか異国みたいや」と言っていました。
遠くに見える丹塗りの楼門と、緑の参道のコントラストに、ハッとさせられます。
五本杉。
私は独特の雰囲気にすっかり魅了され、炎天下であることも( 少しだけ)忘れ、 夢中で写真を撮ったりあちこちを眺めていました。
寛永5年(1628年)建立の楼門。
参道の狛犬さん。
楼門の石柱に注目。
初めてです。このタイプの狛犬さんは。
向かって右が上向き。
左が下向きとなっています。
津軽四代藩主信政公による貞享3年から元禄7年(1694)にかけて、岩木山神社大造営の際に作られたものとされています。
この狛犬を掘る為の石材を石切場から運んだ葛原村の半右衛門さんは、あまりの重さに目の玉が少し飛び出たとか。
楼門から振り返ったところ。
中門と拝殿が見えて来ました。
主祭神は顕国魂神、多都比姫神、宇賀能売神、大山祇神、 坂上刈田麿命。
東北の神社は、坂上刈田麿命(坂上田村麿) を御祭神にされているところが沢山ありますね。
中門前の狛犬さん。
中門の彫刻が凝っている。
拝殿。
奥に黒漆塗の本殿がちらりと見えました。
米俵を乗せた感じの注連縄。
東北独特の形式ですね。
約1200年前に社殿を山頂に創建したのが起りとされています。
延暦19年(800)に、ときの征夷大将軍である坂上田村麿が再建し、 山麓の十腰内に下居宮を建立して、山頂を奥宮と称しました。
寛治5年(1091)に、下居宮が現在地に奉遷されました。 これが現在の岩木山神社里宮。
元の「十腰内の里に下居宮」は、現在の巌鬼山神社にあたります。 こちらも行ってみたかったな。
同じく境内社の稲荷神社。
神社の参道は岩木山の登山道の1つとなっており、 拝殿の左側に山へと続く道がありました。 その山頂付近に奥宮があります。
旧暦 8月1日には奥宮神賑祭(お山参詣)という神事があります。
五穀豊穣の感謝と祈願をこめ、精進潔斎し、 山頂奥宮に村落毎に団体で登拝します。
その「登山囃子唱文」がこちら。
懺悔懺悔 六根懺悔 御山八大
金剛道者 一々礼拝 南無帰命頂礼
禊場・手水場。
順番でいうと先に来たら良かったのですが、抜かしてました。
お水の勢いがすごい。そしてとっても冷たくて気持ちいい。我々は大喜びで手を浸したり、少し飲んだりしました。
境内に流れる清水。
今は真夏なので青々としていますが、真冬は雪がすごいんでしょうね。見てみたいなぁ。
津軽一宮でもあり、平日でしたが次々と参拝者が来ていました。しかしとても落ち着いた雰囲気で、またお参りに再訪したいなと思いました。
こちらは参道の横にあった奥富士出雲神社。