手前のバタートースト+たまごペーストが私。
奥のジャムトースト+小倉あんが主人。
パンがさくさくで美味しかったです。
日吉町を抜けて山の中を車で走ると、徐々に茅葺き屋根のお宅が増えて来ます。
初秋の実りの季節を迎えた山里の集落を眺めながら走り続けると、真っ白い蕎麦の花が一面に咲いている美山町かやぶきの里に到着。
駐車場に車を停めて外に出ると、曇天気味ながらまだまだ暑い。
由良川の流れ。
手前が蕎麦の花畑。向こうに美山かやぶきの里の家々が見えます。
刈り入れが終わった田んぼでは、藁が干されていました。懐かしい風景です。
こちらは地域の神社、知井八幡神社の神撰田。
美山かやぶきの里は、重要伝統的建造物群保存地区。
里山の稜線から田畑まで、見渡す限りが保存地区。
今も地域の方々が生活されているので、観光地ではありますが、私有地に入ったりしないように配慮しながら散策します。
今は秋の花の季節。蕎麦の花だけではなく、秋桜など、沢山の花が集落で咲き乱れていました。
こちらは民宿。風情がありますね。
北稲荷神社。
中野姓の氏神。
樹齢約400年のトチの木。
散策路にあるので、我々のような観光の人がひっきりなしにやってきます。
トチの木は文化財に登録されています。
サルスベリの花が咲いていました。
さきほどの蕎麦の花畑から見るとわかりやすいのですが、里はひな壇のように、茅葺きの屋根が並んでいます。
現在、茅葺き民家は39棟とのこと。
茅葺き屋根の主屋は、由良川の流れと平行に配置されています。
中には普通の屋根のお宅もあります。
お花がたくさん咲いていました。向こうに見えるのが美山民俗資料館。
北山型民家入母屋造と呼ばれる茅葺き屋根。
200年前の暮らしを体験出来る施設。
茅葺き屋根は、江戸時代から明治時代に建てられたものが多いのだとか。雪がずり落ちるほどの急勾配で、雨漏りも防止している。
夏は涼しく、冬は暖かい。
厚く重ねられた茅は通気性や断熱性に優れています。
約20年に1度のサイクルで、古くなった茅を屋根から片面ずつ順番に葺き替えるのだそうです。
役目を終えた茅は、畑に積んで土に戻り、良い肥料となる。全く無駄がない。
屋根の上部の木組みはウマノリと呼ばれています。
側面部には各お宅の家紋や、懸魚(けぎょ)と呼ばれる火除けのお守りがあります。
高台にある鎌倉神社。
石段側にある木が見事。
勝山姓の氏神。戦の守護神。製鉄の神様でもある。
創祀は建長2年(1250年)。御祭神は勝山大神。勝山氏の先祖である源末友公のこととされています。
木立に囲まれた静かなお社でした。
ベンチがあって、そこから集落が一望出来ます。
連なる茅葺き屋根が見える。
鎌倉神社からやすらぎの道を通って移動。
あまりひと気がなく「え、ここ大丈夫?」とちょっと不安になりましたが、すぐに知井八幡神社の社殿の横に出ました。
1071年創建。1567年の大洪水で流失し、南村から移転、再建されました。知井九ヶ村の総社。
御祭神は応神天皇。
地域の成り立ちに関する伝承が伝えられています。
713年、丹波の八頭の大鹿という妖怪が現れて、人々は恐怖に怯えていました。
ときの帝の命を受け、これを退治したのが甲賀三郎兼家。
武運のご加護に感謝した兼家が建てたのが、こちらの知井八幡神社であると言われています。
そして彼の家来衆の子孫の方々が、ここに集落を築き、今に至るのだとか。
社殿の彫刻が素晴らしいです。
丹波を代表する神社建築なのだとか。
実に精緻。
邪鬼さんが屋根を支えている。
本殿の左右には、八坂神社と天満宮がお祀りされていました。
ここはあまり人も来ず、ゆったりとした静かな時間が流れています。
さて、それではそろそろおいとまを。
社殿から石段を下りる途中、主人が「ウフフ」と笑い声を上げました。
どうしたんやと聞くと、石段の隙間からトカゲが現れて顔だけをひょっこり出したのだとか。よく見つけたもんだ。
「ほれ、ここや!」と言われてみると、確かに隙間からトカゲがひょっこり。なるほど、可愛い。
と、写真を撮ろうとした瞬間、逃げられちゃいました。
行きは裏手から入って来たので、こちらが表参道からの入り口。
狛犬さんたち。
美山の里を守っている神社ですね。
ここからも集落を一望出来ます。
黄金色に色づいた田んぼ。秋だな。
神社から集落に下りて来ました。手前の横切っている道路は鯖街道。若狭と京都を繋ぐ道の一部。
いたるところに、こういう放水銃が用意されています。62基あります。山腹に貯められた水を利用するのだとか。
火事が起きたら大変ですからね。
もし、自分のおじいちゃんやおばあちゃんのお家がここにあったら、遊びに来るのも一際楽しそう。
最後に蕎麦の花畑の景色を存分に堪能。
真っ白い小さな花が可憐。
今の時期は、蕎麦の花、彼岸花、秋桜、藤袴などの花々が次々と咲く良い季節。これから紅葉の季節も来るし、きっといつ来ても美しい風景が待っているのでしょう。
集落の端の方に、茅場という場所があります。
里共同のものです。
茅の屋根の材料は、主にススキ、稲わら。
世話をして、ススキの葉が黄色くなったら刈り取って、茅塚を建てます。
春には乾燥した茅をしまいます。そして葺き替えの時に皆で協力して作業にあたる。
この作業と技が、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。
集落の方々が力を合わせて暮らしを守っている姿は、色々と大変なことも多いと思いますが、この風景とともに、やはりノスタルジーを感じてしまいます。
駐車場のあるエリア。右手が蕎麦の花畑。
この日はバイクの人がすごく沢山来られていました。連休やし、ツーリング日和ですしね。
お土産施設やトイレもあります。
京都からはちょうど良いドライブコースでもありますね。
往路は南丹市日吉経由で来ましたが、復路は京北町経由で京都市内へ抜けて行きます。
久しぶりに鷹峯の高山寺や神護寺のあたりを通りました。この辺もこれから紅葉シーズンですな。
遅めのお昼ご飯。「新福菜館」にてラーメン(並)とチャーハン(小)のセット。
久しぶり。やっぱり美味しゅうございました。
ちなみにですが…。
途中、立ち寄った美山町のお酒の販売所に、こちらのパネルが。
関西の方はわかるかな。「探偵ナイトスクープ」の名作のアレです。
私はこれを見て「ああ!アレや!アレの酒蔵か」とテンション上がりました↑